論述問題
ある製造業の企業で、複数の工場において品質検査記録の未実施・改ざんが長年にわたり行われていたことが発覚した。調査の結果、現場の人員不足による検査時間不足、上司への報告をためらう職場風土、内部監査が形式的な確認にとどまっていたことなど、複数の要因が複合的に関与していたことが判明した。この事案における再発防止策の検討として、最も適切な考え方はどれか。
- A改ざんを行った現場担当者個人への懲戒処分を強化すれば、同種の問題は再発しない。
- ✓検査体制・人員配置の見直し、報告しやすい職場風土づくり、監査の実効性向上など、複数の原因に対応した重層的な統制の見直しを行う必要がある。
- C内部監査部門を廃止し、外部監査のみに一本化すれば十分である。
- D品質検査記録の保存期間を延長することが最優先の対策である。
解説
不正の原因が人員・風土・監査の実効性など複合的である場合、個人処分や一部制度の変更のみでは根本的な是正にならない。内部統制の各要素(統制環境・統制活動・モニタリング等)を踏まえた多面的な見直しが必要となる。
根拠1-3 コンプライアンスの基本、内部統制の目的と要素