憲法・刑法・会社法
甲は、乙が自宅前に駐輪していた自転車を無断で持ち出し、約2時間にわたって市内を乗り回した後、元の場所に戻した。この事案における甲の罪責に関する判例の立場として正しいものはどれか。
- A自転車を元の場所に戻す意図であった以上、不法領得の意思が認められず窃盗罪は成立しない
- B器物損壊罪が成立するにとどまる
- C占有離脱物横領罪が成立する
- ✓一時使用であっても、相当の時間にわたり他人の物をその経済的価値に従って利用する意思があれば、不法領得の意思が認められ窃盗罪が成立し得る
解説
判例は、一時使用の意図があっても、相当期間にわたり他人の物を経済的価値に従って利用する意思が認められる場合には不法領得の意思を肯定し、窃盗罪の成立を認めている。元の場所に戻す意図があることのみでは不法領得の意思は否定されない。
根拠刑法第235条、窃盗罪における不法領得の意思(判例)