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出典: オリジナル想定問題(当サイト作成、実際の過去問ではありません)。公表されている出題範囲に基づく(最終更新 2026-09-16)
屋内貯蔵所の設置許可を受けた事業者が、工事完了後まだ完成検査を受けていない段階で、当該貯蔵所の一部を先行して使用したいと考えている。この場合に事業者が取るべき対応として最も適切なものはどれか。
- ✓完成検査を受ける前に使用したい部分について、市町村長等の承認を受ければ、技術上の基準に違反しない範囲で仮に使用することができる
- B完成検査の申請をせずに、社内の判断だけで使用を開始してよい
- C製造所等の位置・構造・設備の一部を変更する場合に限り、市町村長等の承認を受けずに使用できる
- D完成検査を受ける前の使用は、どのような場合であっても一切認められない
解説
消防法上、完成検査前の使用は原則禁止されているが、「仮使用」の制度により、基準に違反しない部分に限り市町村長等の承認を受ければ完成検査前でも使用することができる。
根拠消防法第11条の4(仮使用)
政令で定める製造所において選任されている危険物保安監督者が長期出張で不在となる。この間の保安体制について最も適切なものはどれか。
- A保安監督者が不在の間は、危険物の取扱作業を一切停止しなければならない
- B丙種危険物取扱者であれば誰でも保安監督者の代理を務めることができる
- ✓あらかじめ保安監督者の代理者を定めておき、必要な権限を代行させる等、保安体制を維持する必要がある
- D危険物取扱者以外の従業員が代理を務めれば足りる
解説
危険物保安監督者は施設の保安に関する重要な責務を負うため、不在時に備えて代理者を定めるなど、常に保安体制が維持されるようにしておく必要がある。丙種危険物取扱者は保安監督者になれないため、その代理も務められない。
根拠消防法第13条(危険物保安監督者)
ある危険物取扱者が、危険物の取扱いに関し消防法令に違反する行為を繰り返し行った。この者に対して都道府県知事がとり得る措置として正しいものはどれか。
- ✓当該危険物取扱者に対し免状の返納を命じることができる
- B罰金を科すのみで、免状に関する措置はとれない
- C保安講習の受講を免除する
- D当該者が所属する事業所の設置許可を取り消す
解説
危険物取扱者が消防法令の規定に違反しているときは、免状を交付した都道府県知事はその者に対し免状の返納を命じることができる。
根拠消防法(危険物取扱者免状の返納命令)
ある屋内貯蔵所で、指定数量200Lのガソリンを400L、指定数量1,000Lの灯油を3,000L貯蔵している。この場合の指定数量の倍数の合計として正しいものはどれか。
- A3倍
- B4倍
- ✓5倍
- D6倍
解説
指定数量の倍数は品目ごとの貯蔵数量を指定数量で除して合計する。ガソリンは400÷200=2倍、灯油は3,000÷1,000=3倍であり、合計は2+3=5倍となる。
根拠危険物の規制に関する政令(指定数量、倍数の計算)
地下タンクを有する給油取扱所において、定期点検を法定の最低頻度どおりに実施し続けている。設置から6年間で実施される定期点検の回数として最も適切なものはどれか。
- ✓最低6回
- B最低1回
- C最低2回
- D最低3回
解説
定期点検は原則として1年に1回以上実施しなければならないと定められているため、6年間では最低でも6回実施されることになる。
根拠消防法(危険物施設の定期点検制度)
新たに屋外タンク貯蔵所を設置する場合の一般的な手続きの順序として正しいものはどれか。
- A工事着工 → 設置許可申請 → 完成検査 → 使用開始
- B完成検査 → 設置許可申請 → 工事 → 使用開始
- ✓設置許可申請 → 許可 → 工事 → 完成検査申請 → 完成検査 → 使用開始
- D使用開始 → 設置許可申請 → 完成検査
解説
製造所等を新設する場合、まず市町村長等に設置許可を申請し許可を受けたうえで工事に着手し、工事完了後に完成検査を申請して検査に合格しなければ使用を開始できない。
根拠消防法第11条(設置・変更の許可)
製造所等の所有者等が、位置・構造・設備を技術上の基準に適合させるよう市町村長等から命令を受けたにもかかわらず、これに従わなかった。その後の行政上の対応として最も適切なものはどれか。
- ✓基準適合命令に従わない事実を踏まえ、市町村長等は許可の取消しまたは使用停止を命じることができる
- B直ちに刑事罰のみが科され、行政処分は行われない
- C命令に従わなくても、次回の定期点検まで何も行われない
- D危険物取扱者免状の交付を制限するにとどまる
解説
基準適合命令に違反した場合、市町村長等は許可の取消しまたは期間を定めた使用停止を命じることができる。命令、不履行、取消し・使用停止という段階を踏んで行政処分が行われる。
根拠消防法第12条(措置命令・許可の取消し等)
ガソリンをドラム缶からポリエチレン製の携行缶へ注入していたところ、途中で「パチッ」という音とともに小さな火花が見えた。この状況の原因として最も適切なものはどれか。
- ✓注入時の流動摩擦により静電気が蓄積し、放電したため
- B液温が急激に低下したため
- C携行缶内の酸素濃度が上昇したため
- Dガソリンが自然発火点に達したため
解説
危険物を非導電性の容器へ注入すると流動摩擦により静電気が発生・蓄積しやすい。蓄積した電荷が放電すると火花を生じ、可燃性蒸気が存在すれば火災の原因となる。
根拠基礎的な物理学及び基礎化学(静電気の発生と火災予防)
ある液体10Lの質量が7.9kgであった。この液体の比重(水の密度を1.0g/cm3とする)に最も近い値はどれか。
- A0.60
- B1.00
- ✓0.79
- D1.27
解説
密度=質量÷体積=7,900g÷10,000cm3=0.79g/cm3となる。水の密度1.0g/cm3との比が比重にあたるため、比重は約0.79である。
根拠基礎的な物理学及び基礎化学(比重・密度の計算)
静電気が蓄積しやすい状況で危険物を容器に注入する作業における、静電気災害を防ぐための対応の順序として最も適切なものはどれか。
- ✓容器を接地する→注入を開始する→流速を必要以上に上げない
- B注入を開始する→容器を接地する→流速を上げる
- C流速を上げる→注入を開始する→作業後に接地する
- D注入を終えてから容器を接地し、静電気を除去する
解説
静電気災害を防ぐには、注入前にあらかじめ容器や配管を接地して電荷を逃がす経路を確保し、その後注入を開始し、流速を過度に上げないよう管理するという順序が基本である。
根拠基礎的な物理学及び基礎化学(静電気の蓄積防止対策)
「混合物」と「化合物」の違いを説明したものとして、最も適切なものはどれか。
- A混合物は常に気体であり、化合物は常に固体である
- B混合物と化合物はどちらも化学反応によってのみ得られる
- ✓混合物は2種類以上の物質が化学的に結合せずに混じり合ったものであり、化合物は2種類以上の元素が一定の割合で化学的に結合してできた物質である
- D混合物は元素記号で表せるが、化合物は元素記号で表せない
解説
混合物は成分どうしが化学変化を起こさず物理的に混じり合った状態で成分比が一定でないが、化合物は異なる元素が一定の割合で化学結合してできる、性質の異なる新しい物質である。
根拠基礎的な物理学及び基礎化学(純物質・混合物・化合物の区別)
「比熱」の説明として、最も適切なものはどれか。
- ✓ある物質1gの温度を1K(1℃)上昇させるのに必要な熱量
- Bある物質全体の温度を0℃にするのに必要な熱量
- Cある物質が燃焼するときに放出する熱量の総和
- Dある物質の沸点における蒸発熱
解説
比熱とは物質1gの温度を1K上昇させるために必要な熱量であり、物質固有の値として熱量計算(Q=mcΔT)に用いられる。
根拠基礎的な物理学及び基礎化学(熱量・比熱の定義)
密閉されたドラム缶に可燃性液体を保管していたところ、直射日光が長時間当たり続けた。このとき最も注意すべき現象はどれか。
- A内部の液体が凍結し、缶が変形する
- B液体の比重が急激に増加し沈殿が生じる
- ✓内部の蒸気圧が上昇して缶の内圧が高まり、破裂や漏えいの危険が生じる
- D液体が瞬時に固体化する
解説
温度上昇により液体の蒸気圧は高くなり、密閉容器内の圧力も上昇する。内圧が容器の耐圧を超えると破裂や可燃性蒸気の漏えいにつながるため注意が必要である。
根拠基礎的な物理学及び基礎化学(蒸気圧と温度の関係)
「酸化」と「還元」の違いを説明したものとして、最も適切なものはどれか。
- ✓酸化は物質が電子を失う反応であり、還元は物質が電子を得る反応である
- B酸化は物質が熱を吸収する反応であり、還元は物質が熱を放出する反応である
- C酸化は気体が液体になる変化であり、還元は液体が気体になる変化である
- D酸化と還元は常に同じ物質の中でのみ起こる現象である
解説
酸化は物質が電子を失う(酸素と結合する、または水素を失う)反応であり、還元はその逆に電子を得る反応である。両者は酸化還元反応として同時に起こる。
根拠基礎的な物理学及び基礎化学(酸化・還元の定義)
引火点の説明として最も適切なものはどれか。
- ✓可燃性液体の表面から発生する蒸気が、点火源によって燃焼を開始するのに十分な濃度に達する最低の液温
- B可燃性液体が空気中で自ら発火する最低の温度
- C可燃性液体が完全燃焼するために必要な最高の液温
- D可燃性液体の蒸気が空気中で拡散し尽くす温度
解説
引火点は、可燃性液体の液面付近に生じる蒸気が点火源によって燃え始める最低の液温を指す。自然発火温度(発火点)や完全燃焼に必要な温度とは異なる概念である。
根拠シラバス項目: 第4類危険物(引火性液体)の性状
ガソリンを取り扱う屋内貯蔵所で、金属製の容器からガソリンを別の容器に注ぎ替えていたところ、静電気の火花により蒸気に引火して小規模な火災が発生した。今後同様の作業を行う際の対策として最も適切なものはどれか。
- A作業を素早く終わらせるため、できるだけ勢いよく注ぎ替える
- B静電気は液体には発生しないため、特段の対策は不要である
- ✓容器同士を電気的に接続(ボンディング)し、さらに接地(アース)を行ってから注ぎ替える
- D換気を止めて蒸気が外部に漏れないようにしてから注ぎ替える
解説
ガソリンのような引火性液体を移し替える際は、静電気の蓄積を防ぐため容器間をボンディングし接地することが基本的な対策である。勢いよく注ぐことや換気を止めることはむしろ静電気の発生・蒸気滞留を助長し危険である。
根拠シラバス項目: 第4類危険物(引火性液体)の火災予防
第3類危険物であるカリウム(禁水性物質)が保管庫内で発火した。消火活動における対応として、最初に行うべきものはどれか。
- ✓水系の消火剤は使用せず、乾燥砂や膨張ひる石など水を用いない消火剤で覆う
- B直ちに大量の水を放水して消火する
- C泡消火剤を放射して窒息消火する
- D強化液消火剤(水系)を放射する
解説
カリウムなどの禁水性物質は水と反応して発熱・可燃性ガスを発生し火勢を強めるため、水や泡・強化液など水を含む消火剤は使用してはならない。乾燥砂や膨張ひる石等の水を用いない消火剤で覆うのが正しい初動対応である。
根拠シラバス項目: 第3類危険物(自然発火性物質及び禁水性物質)の消火方法
硫黄(第2類危険物)を粉砕加工する作業場で、機械の稼働により微細な硫黄粉じんが空気中に舞い上がっていた。このとき最も警戒すべき現象はどれか。
- A硫黄粉じんが空気中の酸素と接触することで急速に酸化性固体に変化する現象
- B硫黄粉じんが空気中の水分と反応して可燃性ガスを発生する現象
- ✓微細な粉じんが空気中に浮遊した状態で点火源に触れることによる粉じん爆発
- D硫黄粉じんが自然に禁水性を帯びる現象
解説
硫黄のような可燃性固体は、微粉状態で空気中に浮遊すると表面積が増大し、点火源との接触で粉じん爆発を起こす危険がある。酸化性固体への変化、水分との反応、禁水性を帯びるといった現象は硫黄の性質として該当しない。
根拠シラバス項目: 第2類危険物(可燃性固体)の性状(硫黄)
第3類危険物に分類されるカリウムと黄りんの性質の違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ✓カリウムは禁水性・自然発火性の両方の性質を有し空気中でも水中でも危険であるため石油中に保存するのに対し、黄りんは自然発火性のため水中に保存する
- Bカリウムは自然発火性のみを有し、黄りんは禁水性のみを有する
- Cカリウムも黄りんも水中で安定するため、いずれも水中保存が適切である
- Dカリウムも黄りんも空気中でのみ安定し、水と接触しても反応しない
解説
カリウムは空気中で自然発火性、水と接触すると禁水性(発火・可燃性ガス発生)を示すため石油中で保存する。一方、黄りんは自然発火性を示すが禁水性ではないため水中に保存できる、という保存方法の違いが両者を区別する典型的なポイントである。
根拠シラバス項目: 第3類危険物(自然発火性物質及び禁水性物質)の性状(カリウム、黄りん)
過酸化水素は、その水溶液の濃度が重量パーセントで36%以上のものが危険物(第6類)に該当するとされる。ある過酸化水素水溶液の濃度が重量パーセントで32%であった場合の判断として正しいものはどれか。
- A濃度に関わらず過酸化水素は常に危険物(第6類)に該当する
- B32%は36%を上回っているため危険物(第6類)に該当する
- ✓36%を下回っているため、この基準においては危険物(第6類)には該当しない
- D過酸化水素の危険物該当性は濃度ではなく容器の材質で決まる
解説
過酸化水素は重量パーセント濃度36%以上のものが危険物第6類として扱われる基準があり、32%は36%を下回るためこの基準には該当しない。濃度基準を用いた判断であり、容器材質は判定基準ではない。
根拠シラバス項目: 第6類危険物(酸化性液体)の性状(過酸化水素)
水溶性液体用泡消火剤(耐アルコール泡)と一般の(たん白泡・合成界面活性剤泡)泡消火剤の違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ✓水溶性液体用泡消火剤は、アルコール類など水溶性の危険物に対しても泡が破壊されにくいよう作られており、一般の泡消火剤は水溶性液体の火災には泡膜が破壊されやすく効果が低下する
- B一般の泡消火剤の方が水溶性液体用泡消火剤より高価であり、性能もすべて上回る
- C水溶性液体用泡消火剤は水溶性液体専用であり、ガソリン等の非水溶性液体の火災には一切使用できない
- D両者は成分・性能ともに同一であり呼称のみが異なる
解説
アルコール類のような水溶性液体の火災に一般の泡消火剤を用いると、液体が泡中の水分を吸収して泡膜が破壊され消火効果が低下する。これに対し水溶性液体用(耐アルコール)泡消火剤は泡が破壊されにくい構造になっている点が両者の違いである。
根拠シラバス項目: 第4類危険物(引火性液体・アルコール類)の消火方法