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出典: オリジナル想定問題(当サイト作成、実際の過去問ではありません)。公表されている出題範囲に基づく(最終更新 2026-09-27)
18歳未満の未成年者が、法定代理人の同意を得ずに単独でパソコンの売買契約を締結した場合、この契約に関する記述として適切なものはどれか。
- A未成年者は単独で有効に契約でき、取消すことはできない
- B契約は当然に無効であり、取消しの意思表示は不要である
- ✓未成年者または法定代理人は、この契約を取り消すことができる
- D契約の相手方のみが取消権を有する
解説
未成年者が法定代理人の同意を得ずに行った法律行為は、無効ではなく取消しうる行為とされ、取消権者は未成年者本人および法定代理人である。
根拠民法5条、民法120条1項(制限行為能力者の行為能力)
売主が売買契約で定めた引渡期日を経過しても商品を引き渡さない場合、この債務不履行の類型として正しいものはどれか。
- A履行不能
- B不完全履行
- C受領遅滞
- ✓履行遅滞
解説
確定期限のある債務は、その期限を経過してもなお履行がない場合、履行が可能であっても履行遅滞となる。
根拠民法412条(履行遅滞)
金銭消費貸借契約において当事者間で利率の定めがない場合に適用される、民法上の法定利率として正しいものはどれか。
- A年1%
- ✓年3%
- C年5%
- D年6%
解説
民法上の法定利率は年3%と定められており、当事者間で利率の合意がない場合にはこの利率が適用される。
根拠民法404条(法定利率)
金銭債権の消滅時効の完成が間近に迫っている場合に、時効の完成を一時的に猶予させる手段として内容証明郵便による催告を行った場合の効果として適切なものはどれか。
- A内容証明郵便による催告をすれば、時効期間が新たにゼロから進行し直す
- B内容証明郵便を送付しただけでは時効の完成に何ら影響を与えない
- ✓内容証明郵便による催告をすることで、その時から6か月間は時効の完成が猶予される
- D催告の効力は無期限に継続し、以後は時効が完成しなくなる
解説
催告があったときは、その時から6か月を経過するまでの間は時効が完成しないため、時効完成間近の場面で実務上よく用いられる手段である。
根拠民法150条1項(催告による時効の完成猶予)
保証人と連帯保証人の権利に関する違いについての記述として適切なものはどれか。
- A連帯保証人にも催告の抗弁権及び検索の抗弁権が認められる
- ✓連帯保証人には催告の抗弁権及び検索の抗弁権が認められない
- C保証人には催告の抗弁権も検索の抗弁権も認められない
- D保証人と連帯保証人の権利内容に違いはない
解説
通常の保証人には催告の抗弁権・検索の抗弁権が認められるが、連帯保証人にはこれらの抗弁権が認められておらず、この点が両者の重要な違いである。
根拠民法452条、民法453条、民法454条(保証・連帯保証)
Aは、Bにだまされて時価100万円相当の絵画を10万円程度の価値しかないものと誤信し、購入する契約を締結した。この契約における意思表示の瑕疵に関する記述として適切なものはどれか。
- AAの意思表示は錯誤による意思表示であり、当然に無効となる
- BAの意思表示に瑕疵はなく、契約は有効に確定する
- ✓Aの意思表示は詐欺による意思表示であり、Aはこの契約を取り消すことができる
- DAの意思表示は強迫による意思表示であり、Bは一切の責任を負わない
解説
他人にだまされて誤った認識に基づき意思表示をした場合は詐欺による意思表示にあたり、表意者は取り消すことができる。錯誤による無効(現行法では取消し)とは要件・効果が異なる。
根拠民法(詐欺による意思表示、96条)
家電メーカーが製造した電気ポットに、通常有すべき安全性を欠く欠陥があったため、使用者がやけどを負った場合の製造物責任法上の記述として適切なものはどれか。
- A被害者は、メーカーとの間に売買契約等の直接の契約関係がなければ損害賠償を請求できない
- B被害者は、製品の欠陥の有無にかかわらず、負傷した事実のみで賠償請求できる
- Cメーカーは、欠陥の存在を認識していなかったことさえ証明すれば常に免責される
- ✓被害者は、メーカーの故意・過失を証明しなくても、製品に欠陥があったことを証明すれば損害賠償を請求できる
解説
製造物責任法は契約関係の有無を問わず、被害者が「欠陥」の存在を証明すれば足り、製造者の故意・過失の証明は不要とする無過失責任を定めている。
根拠製造物責任法(PL法)
株式会社の株主総会において、一部の株主に対する招集通知を欠いたまま決議が行われた場合、この決議の効力を争う訴えに関する記述として適切なものはどれか。
- Aこの瑕疵は軽微なものであるため、決議の効力には一切影響しない
- ✓株主等は、決議の日から3か月以内に株主総会決議取消しの訴えを提起することができる
- Cこの決議は当然に無効であり、誰でもいつでも無効を主張できる
- D決議取消しの訴えは、招集通知を欠いた株主本人以外は提起できない
解説
招集手続の法令違反は決議取消事由に該当し、株主等は決議の日から3か月以内に取消しの訴えを提起できる。無効事由ではないため当然無効とはならない。
根拠会社法(株主総会決議取消しの訴え、831条)
株式会社が吸収合併を行う場合の一般的な手続きの流れとして適切なものはどれか。
- ✓合併契約の締結→株主総会の特別決議による承認→債権者異議手続→効力発生
- B効力発生→合併契約の締結→株主総会の承認→債権者異議手続
- C債権者異議手続→合併契約の締結→株主総会の承認→効力発生
- D株主総会の承認→合併契約の締結→効力発生→債権者異議手続
解説
吸収合併では、まず当事会社間で合併契約を締結し、原則として株主総会の特別決議による承認を経て、債権者保護のための異議手続を行った上で効力が発生する。
根拠会社法(吸収合併の手続き)
親事業者が下請事業者に製造委託をし、下請事業者から給付を受領した場合における下請代金支払遅延等防止法上の記述として適切なものはどれか。
- A親事業者は、下請事業者の責めに帰すべき事由がなくても給付の受領を拒むことができる
- B下請代金の支払期日を定めなかった場合、支払期日は給付受領日から1年後とみなされる
- ✓親事業者は、給付を受領した日から起算して60日以内のできる限り短い期間内に代金の支払期日を定めなければならない
- D親事業者は、給付を受領した日から起算して30日以内に支払わなければ常に罰金が科される
解説
下請法上、親事業者は給付受領後60日以内のできる限り短い期間内に支払期日を定める義務があり、これに反すると行政指導等の対象となる。
根拠下請代金支払遅延等防止法(支払期日に関する規定)
抵当権と根抵当権の違いに関する記述として適切なものはどれか。
- A根抵当権には随伴性が認められるが、抵当権には随伴性が認められない
- ✓抵当権には付従性が認められ被担保債権が消滅すると原則として消滅するが、根抵当権は元本確定前であれば個々の債権が弁済されても消滅しない
- C抵当権は極度額を定めて設定されるが、根抵当権には極度額の定めがない
- D根抵当権は特定の1個の債権のみを担保するのに対し、抵当権は不特定の債権を極度額の範囲内で担保する
解説
抵当権は特定の債権に付従するため当該債権が消滅すれば抵当権も消滅するが、根抵当権は極度額の範囲内で不特定の債権を担保し、元本確定前は個々の債権の弁済によって消滅しない性質を持つ。
根拠民法(抵当権と根抵当権の付従性・随伴性の違い)
有期労働契約を反復更新して通算契約期間が5年を超えた有期雇用労働者が、使用者に対して無期労働契約への転換を申し込んだ場合の労働契約法上の記述として適切なものはどれか。
- A無期転換後の労働条件は、別段の定めがない限り従前より必ず有利にしなければならない
- ✓使用者が当該申込みを承諾したものとみなされ、無期労働契約が成立する
- C使用者は当該申込みを承諾するか否かを自由に選択できる
- D無期転換の申込みができるのは、通算契約期間が10年を超えた場合に限られる
解説
通算契約期間が5年を超える有期労働者から無期転換の申込みがあった場合、使用者の承諾の有無にかかわらず当該申込みを承諾したものとみなされ、無期労働契約が成立する。
根拠労働契約法18条(無期転換ルール)
Aが所有する自転車をBに預けていたところ、Bが自己の所有物であるかのように装ってCに売却し引き渡した。Cがその自転車をBの所有物であると信じ、かつそのように信じたことに過失がなかった場合の記述として適切なものはどれか。
- ✓Cは、Bがその自転車の所有権を有していなかったことを知らず、かつそのことに過失がなかったのであるから、即時にその所有権を取得する。
- BCは、Bが真の所有者でないことを知らなかった場合でも、過失の有無にかかわらず所有権を取得することはできない。
- C即時取得が成立するためには、Cが対価を支払わずに自転車を譲り受けたことが必要である。
- D即時取得が成立した場合、Aは自転車の所有権を失うだけでなく、Bに対して一切の請求をすることができなくなる。
解説
取引行為によって平穏かつ公然と動産の占有を始めた者は、善意無過失であれば即時にその動産の権利を取得する(即時取得)。対価の有無は要件ではなく、また元の所有者Aは無権利者Bに対して不法行為に基づく損害賠償請求等をすることができる。
根拠民法192条(即時取得)
株式会社の発起設立において行われる手続きの順序として適切なものはどれか。
- ✓定款の作成・公証人による認証 → 発起人による出資の履行 → 設立時取締役等の選任 → 設立登記
- B設立登記 → 定款の作成・公証人による認証 → 発起人による出資の履行 → 設立時取締役等の選任
- C発起人による出資の履行 → 定款の作成・公証人による認証 → 設立時取締役等の選任 → 設立登記
- D定款の作成・公証人による認証 → 設立登記 → 発起人による出資の履行 → 設立時取締役等の選任
解説
発起設立では、まず定款を作成して公証人の認証を受け、次いで発起人が出資を履行し、設立時取締役等を選任した上で、最後に設立登記を行うという順序で手続きが進む。
根拠会社法(発起設立の手続き)
動産を目的とする留置権と先取特権の違いに関する記述として適切なものはどれか。
- A先取特権は物の占有を要件とし優先弁済権を有しないが、留置権は占有を要件とせず法律上の優先弁済権を有する。
- B留置権・先取特権はいずれも占有を要件とし、法律上の優先弁済権を有する。
- ✓留置権は物の占有を要件とし優先弁済権を有しないが、先取特権は占有を要件とせず法律上の優先弁済権を有する。
- D留置権・先取特権はいずれも占有を要件とせず、法律上の優先弁済権を有する。
解説
留置権は他人の物を占有することで引渡しを拒む権利であり、法律上の優先弁済権は認められない。一方、先取特権は占有を要件とせず、法律の定めにより特定の債権について他の債権者に優先して弁済を受ける権利が認められる。
根拠民法(留置権・先取特権に関する規定)
被相続人が死亡し、相続人が配偶者および被相続人の父母(直系尊属)のみである場合において、遺産総額が9,000万円であるとき、父の法定相続分に相当する金額として正しいものはどれか。
- A3,000万円
- ✓1,500万円
- C750万円
- D4,500万円
解説
配偶者と直系尊属が相続人となる場合、配偶者の法定相続分は3分の2、直系尊属は3分の1であり、父母で均分するため各自6分の1となる。9,000万円×1/6=1,500万円である。
根拠民法900条(法定相続分)
動産を目的とする質権と譲渡担保の違いに関する記述として適切なものはどれか。
- A質権は民法に規定のない非典型担保であるが、譲渡担保は民法に規定された典型担保である。
- B質権も譲渡担保も、いずれも設定者が目的物の占有を継続したまま担保権を設定することができる。
- C譲渡担保は目的物の所有権を移転せず単に優先弁済権を取得する担保であるが、質権は所有権そのものを移転する担保である。
- ✓質権は目的物の占有を質権者に移転することを要するが、譲渡担保は占有改定によって設定者が占有を継続したまま対抗要件を備えることができる。
解説
動産質は民法に規定された典型担保であり、質権者への占有移転が成立要件・対抗要件となる。これに対し譲渡担保は民法に明文規定のない非典型担保であり、占有改定により設定者が占有を継続したまま担保権者に所有権を移転する形で対抗要件を備えることができる。
根拠民法342条以下(質権)、譲渡担保(非典型担保に関する判例法理)
株式会社が株式併合を行う場合の一般的な手続きの流れとして適切なものはどれか。
- A効力発生日に併合の効力が発生した後に、株主総会の特別決議により併合の割合等を決定する。
- ✓株主総会の特別決議により併合の割合等を決定し、株主への通知・公告を行った上で、効力発生日に併合の効力が発生する。
- C取締役会の決議のみにより併合の割合等を決定し、株主総会の決議は不要である。
- D株主への通知・公告を行った後に、株主総会の特別決議により併合の割合等を決定する。
解説
株式併合を行うには、原則として株主総会の特別決議により併合の割合、効力発生日等を決定し、株主に対して通知・公告を行った上で、効力発生日にその効力が生じる。
根拠会社法180条以下(株式の併合)、309条2項4号
個人情報取扱事業者が、あらかじめ取得していた個人データを、本人の同意を得ずに提携先の別事業者に提供しようとする場合の記述として適切なものはどれか。
- A個人情報取扱事業者は、いかなる場合であっても本人の事前の同意を得なければ第三者に個人データを提供することができない。
- B個人情報取扱事業者は、提携先が個人情報取扱事業者でない場合に限り、本人の同意なく個人データを提供することができる。
- C個人情報取扱事業者は、提供する個人データを匿名化しなくても、本人の同意なく自由に第三者提供を行うことができる。
- ✓個人情報取扱事業者は、法令に基づく場合など法定の除外事由に該当する場合や、あらかじめ必要事項を通知等した上でオプトアウトの手続を履践した場合には、本人の同意を得ずに第三者に個人データを提供することができる。
解説
個人情報保護法上、第三者提供には原則として本人の同意が必要であるが、法令に基づく場合等の除外事由に該当する場合や、必要事項を通知した上でオプトアウトの手続を適法に履践した場合には、本人の同意なく提供することが認められている。
根拠個人情報保護法27条(第三者提供の制限)
株式会社が行う会社分割に関する吸収分割と新設分割の違いについての記述として適切なものはどれか。
- ✓吸収分割は事業に関する権利義務の全部または一部を既存の会社に承継させる行為であるのに対し、新設分割は新たに設立する会社に承継させる行為である。
- B吸収分割では債権者保護手続が必要となる場合があるが、新設分割ではその必要が生じることはない。
- C吸収分割は株主総会の特別決議を要しないが、新設分割は常に特別決議を要する。
- D新設分割によって設立された会社は、その後吸収分割の承継会社となることは認められない。
解説
吸収分割は既存会社への承継、新設分割は新設会社への承継という点が両者の基本的な違いである。債権者保護手続や株主総会決議の要否はいずれの分割類型でも要件を満たせば必要となる。
根拠会社法(会社分割制度)
株式会社の代表取締役が、会社の資金繰りが極めて悪化していることを認識しながらその事実を秘して取引先から商品を仕入れ、代金を支払えないまま会社が倒産した場合の記述として適切なものはどれか。
- ✓当該代表取締役に任務懈怠について悪意または重大な過失があったと認められる場合、会社法上、取引先が被った損害を賠償する責任を負うことがある。
- B取締役は会社に対してのみ責任を負う立場にあり、第三者に対して直接損害賠償責任を負うことはない。
- C会社が倒産した場合、取締役の第三者に対する責任は当然に消滅する。
- D取締役の第三者に対する損害賠償責任は、代表権を有する取締役以外の取締役には一切生じない。
解説
役員等がその職務を行うについて悪意または重大な過失があったときは、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。この責任は会社の倒産や代表権の有無によって当然に消滅・限定されるものではない。
根拠会社法429条(役員等の第三者に対する損害賠償責任)