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全78問から要点28問(コンプライアンスの基本論・総論7・ビジネスコンプライアンスと法・ルール7・総合事例問題7・論述問題7)

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この28問の内容

出典: オリジナル想定問題(当サイト作成、実際の過去問ではありません)。公表されている出題範囲に基づく(最終更新 2026-10-01)

コンプライアンスの基本論・総論

コンプライアンスの意義に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • Aコンプライアンスとは、法令を形式的に遵守することのみを意味し、社内規程や企業倫理は含まれない
  • ✓コンプライアンスとは、法令はもとより社内規程や社会規範、企業倫理などを踏まえて健全な企業活動を行うことを意味する
  • Cコンプライアンスとは、専ら監督官庁からの行政指導に従うことのみを意味する
  • Dコンプライアンスとは、株主総会の決議事項を遵守することのみを意味する

解説

コンプライアンスは単なる法令遵守にとどまらず、社内規程や社会規範、企業倫理を踏まえた健全な企業活動を意味する広い概念である。選択肢1・3・4はいずれも範囲を不当に限定しており誤り。

根拠シラバス1-1(1) コンプライアンスの意義

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コンプライアンスの基本論・総論

法令違反等に対する制裁のうち、刑事罰、行政上の措置、社内処分の性質の違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ✓刑事罰は国家が科す制裁であり、行政上の措置は行政機関が科す制裁、社内処分は企業が就業規則等に基づき独自に科す制裁であって、これらは同一の行為について併せて科されることがある
  • B刑事罰と行政上の措置は同一の手続で科されるため、一方が科されれば他方が科されることはない
  • C社内処分が行われれば、同一の行為について刑事罰や行政上の措置が科されることは法律上一切ない
  • D行政上の措置は裁判所が科すものであり、刑事罰は行政機関が科すものである

解説

刑事罰・行政上の措置・社内処分は科す主体も根拠も異なり、同一の違反行為に対して重畳的に科されることがある。主体や併科の可否を誤って説明する他の選択肢は不適切。

根拠シラバス1-5(1) 刑事罰、行政上の措置、社内処分

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コンプライアンスの基本論・総論

法律が制定されるまでの一般的な流れとして、正しい順序はどれか。

  • ✓法律案の提出 → 委員会での審査 → 本会議での議決 → 公布
  • B公布 → 法律案の提出 → 本会議での議決 → 委員会での審査
  • C本会議での議決 → 法律案の提出 → 公布 → 委員会での審査
  • D委員会での審査 → 公布 → 法律案の提出 → 本会議での議決

解説

法律は法律案の提出後、委員会で審査され、本会議で議決されたのちに公布されるという流れをたどる。他の選択肢は順序が入れ替わっており誤り。

根拠シラバス1-4(1) 法令等の制定過程

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コンプライアンスの基本論・総論

従業員が上司による法令違反行為を発見し、社内の相談窓口に通報したが改善が見られなかったため外部への通報を検討している。公益通報者保護法による保護を受けるために特に留意すべきことはどれか。

  • A通報内容の真実性は一切問われないため、噂や憶測のみに基づいて通報してもよい
  • ✓通報先や通報に至る手続・要件が法律の定める保護要件を満たしているかを確認する必要がある
  • C外部通報を行うと常に保護の対象外となるため、社内窓口以外には通報すべきではない
  • D公益通報者保護法は労働者ではなく、企業の経営者のみを保護する法律である

解説

公益通報者保護法による保護を受けるには、通報先の区分(事業者内部、行政機関、その他外部)ごとに定められた要件を満たす必要があり、要件を満たさない通報は保護対象外となり得る。

根拠シラバス2-1(5) 労働法(公益通報者保護法を含む)

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コンプライアンスの基本論・総論

日本の法令の効力の優劣関係を上位から順に並べたものとして、正しいものはどれか。

  • ✓憲法 → 法律 → 政令 → 省令
  • B法律 → 憲法 → 省令 → 政令
  • C政令 → 憲法 → 法律 → 省令
  • D省令 → 政令 → 法律 → 憲法

解説

日本の法体系では最高法規である憲法を頂点に、国会が制定する法律、内閣が制定する政令、各省が制定する省令の順に効力の優劣関係がある。

根拠シラバス1-4(2) 法令の分類とそれらの関係

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コンプライアンスの基本論・総論

「内部統制」の定義として、最も適切なものはどれか。

  • A経営者が自らの権限で組織全体を統制すること全般を指す抽象的な概念である
  • ✓業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守、資産の保全等の目的を達成するために業務に組み込まれ、組織内の全ての者によって遂行されるプロセスである
  • C監査役が独立した立場から経営者の業務執行を監視するための制度である
  • D取締役会が経営方針を決定するための意思決定プロセスそのものである

解説

内部統制は、業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、法令等の遵守、資産の保全といった目的を達成するために組織内の全ての者が遂行するプロセスとして定義される。監査役監視や取締役会の意思決定に限定される概念ではない。

根拠シラバス1-3(2)内部統制の基本「内部統制とは」

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コンプライアンスの基本論・総論

内部統制とコンプライアンスの関係についての記述として、最も適切なものはどれか。

  • ✓内部統制はコンプライアンス(法令等の遵守)を目的の一つとして含む、より広い概念のマネジメントの仕組みである
  • Bコンプライアンスは内部統制の一形態であり、両者は完全に同一の概念である
  • C内部統制は財務諸表監査のみに関わる概念であり、コンプライアンスとは無関係である
  • Dコンプライアンスは内部統制よりも上位の概念であり、内部統制はコンプライアンスを実現する手段の一つに過ぎない

解説

内部統制の目的には業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、法令等の遵守、資産の保全が含まれ、コンプライアンスはその目的の一部として位置づけられる。両者は同一概念ではなく、内部統制の方が包括的な仕組みである。

根拠シラバス1-3(2)内部統制の目的と要素

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ビジネスコンプライアンスと法・ルール

同業他社数社が会合を開き、各社の製品の販売価格を共同で引き上げることを合意し、実行した。この行為に該当する独占禁止法上の違反類型として、最も適切なものはどれか。

  • A私的独占
  • ✓不当な取引制限(カルテル)
  • C不公正な取引方法(再販売価格の拘束)
  • D事業者団体による競争の実質的制限

解説

競合事業者間で価格を共同して決定・実行する行為は、独占禁止法上の「不当な取引制限」(カルテル)に該当する。私的独占は単独または結合した事業者が他者を排除・支配する行為であり、本件の構図とは異なる。

根拠独占禁止法、不当な取引制限(カルテル)

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ビジネスコンプライアンスと法・ルール

著作権と特許権の権利発生に関する違いの説明として、最も適切なものはどれか。

  • A著作権も特許権も、いずれも所轄官庁への出願と登録により権利が発生する
  • B著作権も特許権も、権利の発生には出願・登録は不要である
  • ✓著作権は著作物を創作した時点で発生するのに対し、特許権は特許庁への出願・審査を経て設定登録されることにより発生する
  • D著作権は登録した時点で発生するのに対し、特許権は発明を完成させた時点で発生する

解説

著作権は創作と同時に権利が発生する無方式主義を採るのに対し、特許権は出願・審査を経て設定登録されることで初めて権利が発生する登録主義(審査主義)を採る点が大きな違いである。

根拠知的財産法(著作権法、特許法)の趣旨・制度

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ビジネスコンプライアンスと法・ルール

消費者契約法に基づく契約の取消しと、特定商取引法に基づくクーリングオフの違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • A消費者契約法の取消しとクーリングオフは、いずれも事業者の不当な勧誘行為があった場合にのみ認められる
  • ✓消費者契約法の取消しは事業者の不当な勧誘行為があった場合に認められるのに対し、クーリングオフは対象となる取引類型・期間内であれば理由を問わず契約を解除できる
  • Cクーリングオフは事業者の不当な勧誘行為があった場合にのみ認められ、行使期間の制限はない
  • D消費者契約法の取消しは、契約締結後いつでも無条件に行使できる

解説

消費者契約法の取消権は不実告知や不利益事実の不告知など不当な勧誘行為があった場合に認められるのに対し、クーリングオフは対象取引・期間内であれば理由を問わず一方的に契約を解除できる制度である。

根拠消費者契約法、特定商取引に関する法律

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ビジネスコンプライアンスと法・ルール

廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)における「産業廃棄物」の説明として、最も適切なものはどれか。

  • A家庭から排出される廃棄物のすべて
  • B一般家庭及び事業所から排出される廃棄物のうち、再生利用できないもの
  • ✓事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、法令で定められた種類のもの
  • D事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、有害性が認められるもののみ

解説

産業廃棄物とは、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、法令で種類が定められたものをいう。家庭系の廃棄物や、有害性のみを基準とする説明は産業廃棄物の定義として正確ではない。

根拠廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)、産業廃棄物の定義

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ビジネスコンプライアンスと法・ルール

従業員の業務上の非違行為に対して企業が懲戒処分を検討する場合の一般的な留意点として、最も適切なものはどれか。

  • A就業規則に懲戒事由の定めがなくても、企業の裁量で自由に懲戒処分を行うことができる
  • ✓就業規則に定められた懲戒事由・手続きに則り、事実関係の調査と本人の弁明の機会の確保を経た上で、行為の程度に見合った処分を行う
  • C本人に弁明の機会を与えることなく、調査結果のみに基づいて直ちに懲戒解雇とすることが望ましい
  • D懲戒処分の内容は、行為の程度にかかわらず一律に定める規定に従うべきである

解説

懲戒処分は就業規則に定められた事由・手続きに基づき、事実関係の調査と本人への弁明の機会付与を経て、行為の程度に見合った相当な処分を行う必要があり、これを欠くと懲戒権の濫用として無効となり得る。

根拠労働契約法、懲戒権の濫用に関する規律

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ビジネスコンプライアンスと法・ルール

有期労働契約の更新を繰り返し、通算契約期間が5年を超えた労働者から無期労働契約への転換の申込みがあった場合の取扱いとして、労働契約法上、最も適切なものはどれか。

  • A使用者は無期転換の申込みを拒否することができる
  • B無期転換の効力は、申込みから1年を経過した時点で生じる
  • ✓無期労働契約への転換の申込みがあれば、使用者はこれを承諾したものとみなされる
  • D無期転換への同意には使用者の個別の承諾が別途必要である

解説

労働契約法の無期転換ルールでは、通算契約期間が5年を超える有期労働契約の労働者からの転換申込みがあった場合、使用者の個別の承諾を要することなく、承諾したものとみなされ無期労働契約が成立する。

根拠労働法(労働契約法・無期転換ルール)

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ビジネスコンプライアンスと法・ルール

商標権による保護と、不正競争防止法における周知表示混同惹起行為の規制との違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • Aいずれも特許庁への登録がなければ保護を受けられない
  • B不正競争防止法による保護は、登録された商標にのみ及ぶ
  • C商標権は使用実績がなくても常に半永久的に保護される
  • ✓商標権は特許庁への登録により発生する権利であるのに対し、不正競争防止法による周知表示混同惹起行為の規制は登録を要せず、商品等表示の周知性という事実状態に基づいて保護される

解説

商標権は特許庁への登録により発生する登録主義の権利であるのに対し、不正競争防止法の周知表示混同惹起行為規制は登録を要せず、当該表示が需要者の間に広く認識されている(周知性)という事実状態に着目して保護を与える点に本質的な違いがある。

根拠知的財産法(商標法・不正競争防止法)

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総合事例問題

大規模小売業者が、取引上優越した地位にある納入業者に対し、正当な理由なく、発注後に一方的に納入価格を引き下げて代金を支払った。この行為が独占禁止法上問題となる行為類型として、最も適切なものはどれか。

  • A私的独占
  • B不当な取引制限(カルテル)
  • ✓優越的地位の濫用
  • D再販売価格の拘束

解説

取引上優越した地位を利用し、正常な商慣習に照らして不当に不利益を与える行為は優越的地位の濫用に該当する。私的独占、不当な取引制限、再販売価格の拘束とは成立要件が異なる。

根拠独占禁止法(優越的地位の濫用)

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総合事例問題

従業員が恒常的な長時間労働の末にうつ病を発症し、労働基準監督署から労災認定を受けた。この場合における会社の民事上の責任に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • A労災保険給付を受けた以上、会社が民事上の損害賠償責任を負うことはない
  • ✓会社が安全配慮義務を怠っていたと認められる場合、労災認定とは別に民事上の損害賠償責任を問われ得る
  • C労災認定は行政上の手続にすぎず、民事訴訟における過失の立証には一切利用できない
  • D安全配慮義務は労働契約に明示の定めがある場合に限り会社が負う

解説

労災保険給付と民事上の損害賠償責任は別個の制度であり、会社が労働契約上の安全配慮義務を怠っていた場合には、労災認定とは別に使用者としての損害賠償責任を追及され得る。

根拠労働法(労働契約法上の安全配慮義務)/民法

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総合事例問題

ある企業の情報システムから顧客の個人データが外部に漏えいしたことが判明した。この場合の対応として、一般的に求められる順序のうち、最も適切なものはどれか。

  • A個人情報保護委員会への報告 → 事実関係・原因の調査 → 本人への通知 → 再発防止策の実施
  • ✓事実関係・原因の調査 → 個人情報保護委員会への報告 → 本人への通知 → 再発防止策の実施
  • C本人への通知 → 事実関係・原因の調査 → 個人情報保護委員会への報告 → 再発防止策の実施
  • D再発防止策の実施 → 事実関係・原因の調査 → 個人情報保護委員会への報告 → 本人への通知

解説

漏えい等が発覚した場合、まず事実関係と原因を把握した上で、個人情報保護委員会への報告や本人への通知を行い、その後に再発防止策を講じるという流れが基本となる。事実確認前の報告・通知は不正確な対応につながるおそれがある。

根拠個人情報保護法(漏えい等の報告・本人通知)

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総合事例問題

独占禁止法における「私的独占」と「不当な取引制限」の違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ✓私的独占は単独の事業者による行為でも成立し得るのに対し、不当な取引制限は複数の事業者が共同して行うことを要件とする
  • B私的独占は行政上の措置の対象とならず、刑事罰のみが科される
  • C不当な取引制限は単独の事業者による価格支配行為のみを指し、複数事業者の合意は要件とならない
  • D私的独占と不当な取引制限は同一の行為類型を指す異なる呼称にすぎない

解説

私的独占は他の事業者の事業活動を排除・支配する行為として単独の事業者によっても成立し得るのに対し、不当な取引制限(カルテル・入札談合等)は複数の事業者が共同して相互にその事業活動を拘束することを要件とする点で異なる。

根拠独占禁止法(私的独占、不当な取引制限)

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総合事例問題

ある企業の海外子会社において、現地担当者が事業許可の取得を早めるために現地政府職員に金銭を渡していた疑いが浮上した。親会社のコンプライアンス部門が最初にとるべき対応として、最も適切なものはどれか。

  • A現地子会社の判断に委ね、親会社としては関与しない
  • B直ちに担当者を解雇し、事案を終了させる
  • ✓独立した立場で事実関係の調査を行い、証拠を保全する
  • D現地の商慣習であるため、問題視する必要はないと判断する

解説

海外拠点での贈賄疑惑が生じた場合も、親会社として独立した立場から事実関係を調査し証拠を保全することが、その後の処分や当局対応の前提として不可欠である。安易な解雇や放置は事実解明を妨げ、かえってコンプライアンス上の問題を拡大させる。

根拠コンプライアンスの基本的手法、不正競争防止法(外国公務員贈賄罪を含む)

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総合事例問題

従業員から職場のセクシュアルハラスメントに関する相談が人事部門に寄せられた場合の対応として、一般的に最も適切な順序はどれか。

  • A①行為者の解雇 → ②事実確認 → ③被害者への説明
  • ✓①事実関係の確認・調査 → ②被害者・行為者への必要な措置 → ③再発防止策の実施
  • C①再発防止策の実施 → ②事実確認 → ③行為者への措置
  • D①外部公表 → ②事実確認 → ③再発防止策

解説

セクハラ相談を受けた場合、まず事実関係を丁寧に確認・調査した上で、被害者・行為者双方に対する適切な措置を講じ、最後に再発防止策を実施するという順序が基本である。事実確認前の懲戒や公表は手続的な公正さを欠く。

根拠労働法(男女雇用機会均等法上の職場におけるセクシュアルハラスメント防止措置義務)

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総合事例問題

独占禁止法における課徴金減免制度(リニエンシー制度)の説明として、最も適切なものはどれか。

  • A違反行為を行った事業者が被害者に対して自主的に損害賠償を行うことで刑事罰を免れる制度
  • B公正取引委員会が事業者に対して課徴金を一律に減額する制度
  • ✓カルテル等の違反行為に自ら関与した事業者が、公正取引委員会に対し自主的に違反内容を報告し、資料を提出することにより、課徴金の減免を受けられる制度
  • D独占禁止法違反の疑いがある事業者を対象に、税務上の優遇措置を与える制度

解説

課徴金減免制度は、違反行為に関与した事業者が自ら公正取引委員会に違反内容を報告し資料を提出することで、課徴金の全部または一部の減免を受けられる仕組みであり、違反行為の発見や解明を促進する目的を持つ。

根拠独占禁止法(課徴金減免制度)

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論述問題

取締役会設置会社である甲社の代表取締役Aが、自身が経営する乙社との間で甲社所有の不動産を乙社に売却する取引を行おうとしている。この場合に会社法上必要となる手続きとして、最も適切なものはどれか。

  • A監査役の承認のみを得れば足りる
  • ✓取締役会において当該取引について重要な事実を開示し、その承認を受ける必要がある
  • C株主全員の個別の同意があれば手続きは不要となる
  • D代表取締役の代表権の範囲内であるため、特段の手続きは不要である

解説

取締役が自己または第三者のために会社と取引を行う利益相反取引に当たるため、取締役会設置会社では取締役会に重要な事実を開示し承認を受けることが必要となる。承認を得ずに行った取引は会社に不利益を生じさせるおそれがあり、コンプライアンス上も適正な手続きの履践が求められる。

根拠会社法(企業活動における基本法令)-利益相反取引に関する規律

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論述問題

企業が内部告発を受けて第三者委員会を設置するに至るまでの対応として、一般的に最も適切な順序はどれか。

  • ✓通報の受理・記録 → 初期の事実関係調査 → 第三者委員会の設置 → 再発防止策の検討
  • B第三者委員会の設置 → 通報の受理・記録 → 初期の事実関係調査 → 再発防止策の検討
  • C再発防止策の検討 → 通報の受理・記録 → 初期の事実関係調査 → 第三者委員会の設置
  • D初期の事実関係調査 → 再発防止策の検討 → 通報の受理・記録 → 第三者委員会の設置

解説

まず通報内容を正確に受理・記録し、社内で可能な範囲の初期調査を行った上で、独立性・客観性が必要と判断された場合に第三者委員会を設置し、最終的に再発防止策を検討するのが一般的な流れである。順序を誤ると事実の隠蔽や証拠散逸のおそれが生じる。

根拠コンプライアンスの基本的手法/内部通報対応の一般的手順

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論述問題

ある企業に、車椅子を利用する新入社員から、オフィスの段差解消と机の高さ調整を求める申出があった。障害者雇用促進法上、企業がとるべき対応として最も適切なものはどれか。

  • ✓過重な負担とならない範囲で、当該申出を踏まえた合理的配慮の提供を検討し実施する
  • B配慮の提供は法律上の義務ではないため、対応するかどうかは会社の任意である
  • C他の従業員との公平性を理由に、一律にすべての配慮の申出を拒否する
  • D本人が退職するまで対応を先延ばしにしても差し支えない

解説

障害者雇用促進法は事業主に対し、障害者からの申出等を踏まえ、過重な負担にならない範囲で合理的配慮を提供することを求めている。配慮の提供を一切行わないことや理由なく拒否することは同法の趣旨に反する。

根拠障害者雇用促進法(労働法)-合理的配慮の提供義務

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論述問題

市場に流通している製品について、消費生活用製品安全法上の「重大製品事故」に該当するおそれのある事故発生の連絡を事業者が受けた場合の対応として、一般的に最も適切な順序はどれか。

  • ✓事実確認・社内共有 → 消費者庁への報告 → 事故の公表 → 原因究明・再発防止策の実施
  • B事故の公表 → 消費者庁への報告 → 事実確認・社内共有 → 原因究明・再発防止策の実施
  • C原因究明・再発防止策の実施 → 事実確認・社内共有 → 消費者庁への報告 → 事故の公表
  • D消費者庁への報告 → 事実確認・社内共有 → 事故の公表 → 原因究明・再発防止策の実施

解説

事業者はまず事故の事実関係を確認して社内で共有し、法令に基づき消費者庁へ報告を行う。消費者庁による公表等を経て、並行または事後的に原因究明と再発防止策の実施を進めるのが一般的な流れである。

根拠消費生活用製品安全法(消費者に関する法律)-重大製品事故の報告制度

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論述問題

不正競争防止法上、ある技術情報が「営業秘密」として法的保護を受けるために満たすべき要件として、正しいものはどれか。

  • A特許庁への出願・登録がなされていること
  • ✓秘密として管理されていること、事業活動に有用であること、公然と知られていないことの3要件をすべて満たすこと
  • C広く社会一般に公表され周知されていること
  • D情報の作成に多額の費用を要したことのみで足りること

解説

不正競争防止法上の営業秘密として保護されるには、秘密管理性・有用性・非公知性の3要件をいずれも満たす必要がある。特許のような登録制度は要件とされていない。

根拠知的財産法(不正競争防止法)-営業秘密の要件

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論述問題

ある製造業の企業で、複数の工場において品質検査記録の未実施・改ざんが長年にわたり行われていたことが発覚した。調査の結果、現場の人員不足による検査時間不足、上司への報告をためらう職場風土、内部監査が形式的な確認にとどまっていたことなど、複数の要因が複合的に関与していたことが判明した。この事案における再発防止策の検討として、最も適切な考え方はどれか。

  • A改ざんを行った現場担当者個人への懲戒処分を強化すれば、同種の問題は再発しない。
  • ✓検査体制・人員配置の見直し、報告しやすい職場風土づくり、監査の実効性向上など、複数の原因に対応した重層的な統制の見直しを行う必要がある。
  • C内部監査部門を廃止し、外部監査のみに一本化すれば十分である。
  • D品質検査記録の保存期間を延長することが最優先の対策である。

解説

不正の原因が人員・風土・監査の実効性など複合的である場合、個人処分や一部制度の変更のみでは根本的な是正にならない。内部統制の各要素(統制環境・統制活動・モニタリング等)を踏まえた多面的な見直しが必要となる。

根拠1-3 コンプライアンスの基本、内部統制の目的と要素

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論述問題

持株会社Xの子会社であるY社とZ社は、それぞれが個別に取得した顧客の個人データを、グループ全体のマーケティング活動に利用する目的で共通のデータベースに統合し、相互に利用できるようにしようとしている。個人情報保護法上、この取扱いについて企業がとるべき対応として、最も適切なものはどれか。

  • Aグループ会社間であれば、本人の同意や事前の公表なく自由にデータを共有してよい。
  • ✓共同利用として取り扱う場合、共同利用する者の範囲、利用目的、管理責任を有する者等をあらかじめ本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置く必要がある。
  • C共同利用という枠組みは法律上認められていないため、必ず本人ごとの個別同意を取得しなければならない。
  • D各社が個別に収集した個人データは、性質上、共同利用の対象とすることが一切できない。

解説

個人情報保護法上、一定の事項をあらかじめ本人に通知等することで、グループ会社間等での個人データの共同利用が認められている。共同利用の開始にあたっては範囲・目的・管理責任者等の明示が必要となる。

根拠2-3 情報セキュリティとコンプライアンス、個人情報保護法(第三者提供の制限・共同利用)

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