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全73問から要点28問(戦略・管理(法務・リスクマネジメント・調査)7・保護(競争力のデザイン)(ブランド保護・技術保護・コンテンツ保護・デザイン保護)7・活用(契約・エンフォースメント・資金調達・価値評価)7・関係法規7)

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この28問の内容

出典: オリジナル想定問題(当サイト作成、実際の過去問ではありません)。公表されている出題範囲に基づく(最終更新 2026-09-26)

戦略・管理(法務・リスクマネジメント・調査)

A社は自社で開発した新製品の量産・販売を開始する前に、市場に第三者の特許権が存在し自社製品がそれを侵害しないかを確認したいと考えている。この目的に最も適した調査はどれか。

  • A先行技術調査(新規性調査)
  • B無効資料調査
  • Cパテントマップ調査
  • ✓侵害予防調査(FTO調査)

解説

特定の実施予定製品が第三者の権利を侵害しないかを個別に確認する調査は侵害予防調査(フリー・トゥ・オペレート調査)である。先行技術調査は出願前の新規性判断、パテントマップ調査は技術動向の俯瞰、無効資料調査は既存特許の無効化資料探索を目的とする点で異なる。

根拠2級試験範囲 3.創造(調達)3-1調査

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戦略・管理(法務・リスクマネジメント・調査)

従業員が職務発明をし、勤務規則によりあらかじめ特許を受ける権利を使用者に取得させる旨が定められている場合、使用者が相当の利益の内容を決定するに当たって留意すべき事項として適切なものはどれか。

  • A相当の利益は必ず金銭でなければならず、留学機会等の経済上の利益で代えることはできない
  • ✓相当の利益の内容を決定するための基準の策定に際し、使用者は従業者等との協議の状況等を考慮しなければならない
  • C相当の利益を与えることについて、使用者は法定の算定式のみに従わなければならず裁量の余地はない
  • D相当の利益を受ける権利は、勤務規則に定めがなくても発明者が当然に放棄したものとみなされる

解説

特許法上、相当の利益の内容を決定するための基準の策定について使用者と従業者等との協議の状況等を考慮すべきとされており、金銭に限らず経済上の利益も認められる。裁量が完全に排除されるわけではない。

根拠特許法35条(職務発明)、2級試験範囲 2.管理 2-1法務

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戦略・管理(法務・リスクマネジメント・調査)

不正競争防止法上の「営業秘密」として保護されるために必要な秘密管理性の判断に関する説明として最も適切なものはどれか。

  • A秘密管理性は情報が公然と知られていないことを意味し、管理措置の有無は判断に関係しない
  • ✓秘密管理性が認められるためには、当該情報にアクセスできる者が、それが秘密として管理されている対象であると認識できるようにされている必要がある
  • C秘密管理性は保有企業の秘密にする主観的意図のみで足り、客観的な管理措置は不要である
  • D秘密管理性が認められるためには、情報を電子データで保存せず紙媒体でのみ管理しなければならない

解説

秘密管理性は、情報にアクセスする者がそれを秘密として認識できる状態(アクセス制限や表示等の客観的な管理措置)が講じられていることを要する。単なる主観的意図や媒体の種類のみでは判断されない。

根拠不正競争防止法上の営業秘密の要件(秘密管理性)、2級試験範囲 2.管理 2-2リスクマネジメント

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戦略・管理(法務・リスクマネジメント・調査)

知的財産に関するリスクマネジメントを進める一般的なプロセスにおいて、最も先に行うべき活動はどれか。

  • Aリスクの分析
  • ✓リスクの特定
  • Cリスクへの対応策の実施
  • Dリスクの評価

解説

リスクマネジメントは一般に、リスクの特定→分析→評価→対応の順で進められる。まず自社にどのようなリスクが存在するかを洗い出す「特定」が最初の工程となる。

根拠2級試験範囲 2.管理 2-2リスクマネジメント

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戦略・管理(法務・リスクマネジメント・調査)

M&Aや投資、業務提携等に先立って行われる「知的財産デューデリジェンス」の説明として最も適切なものはどれか。

  • A特許庁に対して特許権の存続期間の延長登録を申請する手続きである
  • ✓M&Aや投資、提携等に際して、対象企業が保有する知的財産権の権利関係、有効性、侵害リスク等を事前に調査・評価する手続きである
  • C発明者に対して相当の利益を支払う際に用いる算定方式である
  • D特許異議申立てにおいて第三者が特許の有効性を争う手続きである

解説

知的財産デューデリジェンスは、M&A等の意思決定に先立ち対象企業の知的財産の権利帰属・有効性・侵害リスク等を精査し、取引の可否や条件に反映させるためのリスクマネジメント手法である。

根拠2級試験範囲 2.管理 2-2リスクマネジメント

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戦略・管理(法務・リスクマネジメント・調査)

ある企業は、競合他社が自社の事業分野に近い技術について特許出願を行っていないか、定期的に公開特許公報等を監視し、権利化の兆候を早期に把握したいと考えている。この目的で行う調査として最も適切なものはどれか。

  • A侵害予防調査(FTO調査)
  • B出願前調査(先行技術調査)
  • C無効資料調査
  • ✓特許(パテント)ウォッチング(監視調査)

解説

特許ウォッチングは、特定の技術分野や競合他社の出願動向を継続的に監視し、自社事業への影響を早期に把握するための調査である。侵害予防調査は自社製品の実施前確認、無効資料調査は既存権利の無効化資料の探索を目的とする点で異なる。

根拠2級シラバス「3.創造(調達)3-1 調査」

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戦略・管理(法務・リスクマネジメント・調査)

ある企業の事業部門から「新規事業として海外市場に進出したい」との相談を受けた知財部門が、進出計画の検討段階で行うべきリスクマネジメント上の対応として最も適切なものはどれか。

  • A進出後に問題が生じてから対応を検討する
  • B国内特許の出願のみを強化する
  • C契約書のひな形を事業部門に渡すだけで対応を完了とする
  • ✓進出予定国における第三者の権利状況や模倣品対策の要否を含めた知財リスクの洗い出しと評価を行う

解説

海外進出前には、進出先国における第三者権利の存在や模倣品リスクなど知財に関するリスクを事前に洗い出し評価することが重要であり、これを怠ると進出後に権利侵害や模倣品被害等の重大なリスクに直面しかねない。

根拠2級シラバス「2.管理 2-2 リスクマネジメント」

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保護(競争力のデザイン)(ブランド保護・技術保護・コンテンツ保護・デザイン保護)

意匠登録出願がなされてから意匠権の設定登録に至るまでの一般的な手続の流れとして、最も適切な順序はどれか。

  • ✓方式審査→実体審査→登録査定→設定登録
  • B実体審査→方式審査→出願公開→設定登録
  • C出願公開→方式審査→実体審査→設定登録
  • D登録査定→実体審査→方式審査→設定登録

解説

意匠登録出願は、方式審査を経た後に新規性・創作非容易性等の登録要件についての実体審査が行われ、登録査定を経て設定登録により意匠権が発生する。特許のような出願公開制度は意匠制度には原則存在しない点にも注意が必要である。

根拠意匠法(意匠登録出願の審査手続)

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保護(競争力のデザイン)(ブランド保護・技術保護・コンテンツ保護・デザイン保護)

ソフトウェア会社の従業員が、会社の業務命令に基づき、会社の発意により、勤務時間中に業務用として開発したプログラムについて、著作権の帰属に関する説明として最も適切なものはどれか(契約や就業規則等に別段の定めはないものとする)。

  • Aプログラムの著作物であっても、法人等の名義で公表されない限り、職務著作は成立せず従業員個人が著作者となる。
  • B職務著作という概念は特許発明にのみ認められ、著作物には存在しない。
  • C職務著作の成立には、あらかじめ書面による従業員の同意が法律上必須である。
  • ✓プログラムの著作物については、法人等の名義での公表の有無を問わず、契約や就業規則等に別段の定めがない限り法人等が著作者となる。

解説

一般の著作物の職務著作の成立には法人等の名義での公表要件があるが、プログラムの著作物についてはこの公表要件が課されない特則がある。設問の事例は法人等の発意・業務従事者・職務上作成の各要件を満たすため、法人等が著作者となる。

根拠著作権法15条(職務著作、特に2項のプログラムの著作物に関する特則)

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保護(競争力のデザイン)(ブランド保護・技術保護・コンテンツ保護・デザイン保護)

ある個人(自然人)の著作者が2020年に死亡した。この著作者が生前に単独で創作した実名の著作物(映画の著作物を除く)の著作権の保護期間の満了に関する説明として最も適切なものはどれか。

  • A著作者の死後50年を経過するまで存続する。
  • B著作物の創作の時から70年を経過するまで存続する。
  • ✓著作者の死亡した年の翌年から起算して70年を経過するまで存続する。
  • D著作者の死後70年を経過するまで存続するが、起算は死亡日当日から開始する。

解説

実名の著作物の著作権は原則として著作者の死後70年を経過するまで存続するが、期間の計算においては著作者が死亡した日の属する年の翌年の1月1日から起算することとされている。

根拠著作権法51条2項(保護期間)、57条(期間の計算方法)

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保護(競争力のデザイン)(ブランド保護・技術保護・コンテンツ保護・デザイン保護)

A社は、B社が同一の商標について商標登録出願をする以前から、日本国内において、その商標と同一の商標を使用して周知性を獲得した上で事業を行っていた。B社の商標権設定登録後、A社が当該商標を継続して使用する場合の法律関係として最も適切なものはどれか。

  • AA社は、周知性の有無にかかわらず、先に使用していた事実のみをもって当然に商標権を取得する。
  • BA社は、B社の商標権侵害を理由に損害賠償請求をすることができる。
  • CA社は、先使用の事実があっても、B社の商標権設定登録後は使用を一切継続できない。
  • ✓A社は、B社の商標登録出願の際に自己の商標が需要者の間に広く認識されていた場合には、継続してその商品等について当該商標を使用する権利を有する。

解説

商標法上、他人の商標登録出願前からその商標を使用して需要者の間に広く認識されるに至っていた者は、その商品・役務について継続してその商標を使用する権利(先使用権)を有する。単なる先使用の事実だけでは足りず、周知性の獲得が要件となる点が重要である。

根拠商標法32条(先使用による商標の使用をする権利)

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保護(競争力のデザイン)(ブランド保護・技術保護・コンテンツ保護・デザイン保護)

著作権法上の著作隣接権が認められる者として規定されているものの組合せとして、最も適切なものはどれか。

  • ✓実演家、レコード製作者、放送事業者及び有線放送事業者
  • B実演家、脚本家、監督及びプロデューサー
  • Cレコード製作者、作詞家、作曲家及び編曲家
  • D放送事業者、新聞社、出版社及び映画会社

解説

著作隣接権は、著作物の創作者ではないが、その伝達に重要な役割を果たす実演家、レコード製作者、放送事業者及び有線放送事業者に対して認められる権利である。脚本家や作詞家・作曲家は著作物の創作者として著作権自体が発生する。

根拠著作権法(著作隣接権:実演家・レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者)

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保護(競争力のデザイン)(ブランド保護・技術保護・コンテンツ保護・デザイン保護)

ゲーム開発会社A社は、フリーランスのイラストレーターB氏に業務委託契約でゲームキャラクターのデザイン制作を発注した。契約書には著作権の帰属について特段の定めがなかった。この場合の当該デザインの著作権の帰属に関する説明として最も適切なものはどれか。

  • AA社に自動的に帰属する。職務著作の成立要件をすべて満たすためである
  • ✓B氏に原始的に帰属し、A社が利用するには著作権の譲渡を受けるか利用許諾を得る必要がある
  • CA社とB氏の共有著作権となる
  • D著作権のみA社に帰属し、著作者人格権はB氏に留保される

解説

職務著作(著作権法15条)が成立するには、法人等の発意に基づき「業務に従事する者」が職務上作成することなどが必要であり、雇用関係にないフリーランスへの業務委託はこの要件を満たさない。そのため著作権は創作者であるB氏に原始的に帰属する。

根拠コンテンツ保護(著作権法15条・職務著作の要件)

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保護(競争力のデザイン)(ブランド保護・技術保護・コンテンツ保護・デザイン保護)

E社は、自社製品のうち取っ手部分の特徴的な形状のみをデザイン保護の対象としたいと考えており、製品全体の形状は既存製品と大きく異ならない。この目的に活用できる意匠法上の制度として最も適切なものはどれか。

  • ✓部分意匠制度
  • B秘密意匠制度
  • C関連意匠制度
  • D組物の意匠に係る制度

解説

部分意匠制度は、物品等の部分の形状等について意匠登録を受けることを認める制度であり、製品全体ではなく特徴的な一部分のデザインを保護したい場合に適している。

根拠デザイン保護(意匠法・部分意匠制度)

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活用(契約・エンフォースメント・資金調達・価値評価)

A社は自社の特許についてB社に通常実施権を許諾するライセンス契約を締結するに当たり、B社が当該特許の実施過程で行った改良発明について、A社への実施権の許諾を義務付ける「グラントバック条項」を設けることを検討している。この条項に関する独占禁止法上の留意点として、最も適切なものはどれか。

  • Aグラントバック条項は特許法上明文で禁止されており、これを設けた契約は無効となる
  • ✓B社の改良発明について非独占的なライセンスをA社に許諾させる条項は原則として独占禁止法上問題となりにくいが、B社の改良発明に係る権利をA社に独占的に帰属させる義務を課す条項は、B社の研究開発意欲を損なうものとして不公正な取引方法に該当するおそれがある
  • Cグラントバック条項を設けることができるのは著作権のライセンス契約に限られる
  • Dグラントバック条項の有無にかかわらず、独占禁止法上の問題は一切生じない

解説

ライセンス契約におけるグラントバック条項は、非独占的な形にとどまる場合は独占禁止法上問題となりにくいが、改良発明に係る権利を一方的にライセンサーへ帰属・独占させる義務を課す場合は、ライセンシーの研究開発意欲を損なうものとして不公正な取引方法に該当するおそれがある。

根拠シラバス「活用-契約」(ライセンス契約と独占禁止法上の留意点)

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活用(契約・エンフォースメント・資金調達・価値評価)

コンテンツホルダーC社は、保有する著作権を信託銀行等の受託者に信託し、当該著作権から生じる収益を受ける信託受益権を投資家に取得させることで資金を調達するスキームを検討している。このスキームに関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ✓著作権は受託者に移転され、著作権から生じる収益は信託受益権を通じて投資家に分配される仕組みであり、知的財産権を裏付けとする資金調達手法の一つである
  • Bこのスキームでは著作権はC社に留保されたままであり、受託者は名目上の管理者にとどまる
  • C信託を利用した知的財産の資金調達は特許権についてのみ認められ、著作権には利用できない
  • D信託受益権を投資家に取得させる場合、著作権の登録は一切不要かつ無関係である

解説

知的財産信託を用いた資金調達スキームでは、著作権等の知的財産権が委託者から受託者へ信託譲渡され、当該財産から生じる収益を裏付けとする信託受益権が投資家に取得されることで資金が調達される。

根拠シラバス「活用-資金調達」

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活用(契約・エンフォースメント・資金調達・価値評価)

E社はF社に対して自己の特許権について通常実施権を許諾する契約を締結し、F社は当該特許発明の実施を開始した。その後E社は当該特許権をG社に譲渡した。この場合のF社の通常実施権の効力に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • AF社の通常実施権をG社に対抗するには、E社とG社双方の事前同意が必要である
  • ✓F社の通常実施権は、登録の有無にかかわらず特許権の譲受人であるG社に対しても当然にその効力を有するため、F社は引き続き実施を継続できる
  • C特許権が譲渡されると、既存の通常実施権はすべて消滅するため、F社はG社との間で改めて実施許諾契約を締結する必要がある
  • DF社の通常実施権は登録をしていなければG社に対抗できず、登録していない場合、F社は実施を継続できなくなる

解説

特許法上、通常実施権はその発生後に特許権を取得した者に対しても登録なくして当然に対抗できる(当然対抗制度)。したがってF社は登録の有無にかかわらず、特許権の譲受人G社に対しても実施権を主張し実施を継続できる。

根拠特許法99条(通常実施権の対抗力)

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活用(契約・エンフォースメント・資金調達・価値評価)

特許権者P社は侵害者Q社に対して損害賠償請求訴訟を提起した。Q社の侵害品の売上高は1億2,000万円、当該製品に係る利益率(限界利益率)は25%であると認定された。特許法第102条第2項に基づき侵害者の利益の額を損害額と推定する場合、推定される損害額として最も適切なものはどれか。

  • A2,400万円
  • B4,800万円
  • ✓3,000万円
  • D1,200万円

解説

特許法第102条第2項では侵害者が侵害行為により受けた利益の額を損害額と推定する。侵害者の利益額は売上高1億2,000万円×利益率25%=3,000万円となる。

根拠特許法第102条第2項(エンフォースメント-損害賠償額の算定)

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活用(契約・エンフォースメント・資金調達・価値評価)

知的財産の価値評価における「インカムアプローチ」と「マーケットアプローチ」の違いに関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • Aインカムアプローチは開発費用等のコストの積み上げにより評価する方法であり、マーケットアプローチは将来キャッシュフローを現在価値に割り引いて評価する方法である。
  • Bインカムアプローチとマーケットアプローチは、いずれも対象知的財産の再調達原価を基準とする点で共通しており、両者に本質的な差異はない。
  • ✓インカムアプローチは対象知的財産が将来生み出すと期待されるキャッシュフローを現在価値に割り引いて評価する方法であり、マーケットアプローチは類似の取引事例(ライセンス料率や売買価格等)と比較して評価する方法である。
  • Dマーケットアプローチは対象知的財産の取得や開発に要した費用を基礎として評価する方法であり、インカムアプローチは類似取引事例との比較により評価する方法である。

解説

インカムアプローチは将来収益(キャッシュフロー)の割引現在価値を基準とし、マーケットアプローチは類似の市場取引事例との比較を基準とする点で異なる。選択肢の他はコストアプローチの説明と混同している。

根拠シラバス「価値評価」-インカムアプローチ・マーケットアプローチ・コストアプローチ

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活用(契約・エンフォースメント・資金調達・価値評価)

半導体分野で事業を行うR社とS社は、互いに相手方が保有する特許権について、自社の特許権の実施許諾と引き換えに実施許諾を受ける契約を締結することを検討している。このような契約形態に関する説明として最も適切なものはどれか。

  • Aこのような契約は「サブライセンス」と呼ばれ、一方当事者が受けたライセンスをさらに第三者に許諾するものである。
  • Bこのような契約は独占禁止法上、当然に不当な取引制限に該当し締結することができない。
  • Cこのような契約においては、必ず一方が他方に実施料を支払う必要があり、実施料の相殺は認められない。
  • ✓このような契約は「クロスライセンス」と呼ばれ、両当事者が互いの特許権を実施し合うことで、侵害紛争リスクを回避しつつ研究開発の成果を相互に活用できる点にメリットがある。

解説

互いの特許を相互に実施許諾し合う契約形態はクロスライセンスと呼ばれ、侵害紛争の回避や研究開発成果の相互活用にメリットがある。当然に独禁法違反となるわけではなく、実施料の相殺調整も実務上行われる。

根拠シラバス「契約」-実施許諾契約の形態(クロスライセンス)

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活用(契約・エンフォースメント・資金調達・価値評価)

特許権侵害訴訟における損害賠償額の算定方法のうち、特許法第102条第1項に基づく算定方法と同条第3項に基づく算定方法の違いに関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • A第1項は実施料相当額を損害額とする方法であり、第3項は侵害者の利益額を損害額と推定する方法である。
  • ✓第1項は、特許権者が自ら実施していた製品の単位数量あたりの利益額に侵害品の譲渡数量を乗じる等して算定する方法であるのに対し、第3項は、特許権者が実施していたか否かを問わず、実施に対し受けるべき金銭の額(実施料相当額)を損害額として請求できる方法である。
  • C第1項と第3項はいずれも同一の算定方法であり、特許権者はどちらか一方しか選択できない点で共通する。
  • D第1項に基づく請求は特許権者が自ら実施していなくても常に可能であるが、第3項に基づく請求には自己実施の事実が必要である。

解説

第1項は特許権者の逸失利益(単位数量あたりの利益額×譲渡数量等)を算定基礎とし、第3項は特許権者の実施の有無にかかわらず実施料相当額を最低限の損害額として請求できる点で異なる。選択肢1は第2項(侵害者利益の推定)と第3項の内容を混同している。

根拠特許法第102条第1項及び第3項(エンフォースメント-損害賠償額の算定)

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関係法規

実用新案権者Xは、Y社の製品が自己の登録実用新案の技術的範囲に属すると考え、実用新案技術評価書を取得せずにY社に対して直ちに警告書を送付し、権利行使をしようとした。この対応に関する説明として最も適切なものはどれか。

  • A実用新案権は無審査で登録されるため、権利行使に際して評価書の提示は一切不要である
  • ✓実用新案権者は、実用新案技術評価書を提示して警告をした後でなければ、その権利を行使することができない
  • C実用新案技術評価書は出願時にのみ必要な書類であり、権利行使時には無関係である
  • D実用新案技術評価書の提示は、訴訟を提起した後であれば省略することができる

解説

実用新案権は無審査登録であるため、権利の安定性を担保する趣旨から、権利行使に先立ち実用新案技術評価書を提示して警告することが法律上求められている。評価書なしでの権利行使は認められない。

根拠実用新案法(実用新案技術評価書の提示による権利行使の制限)

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関係法規

PCT(特許協力条約)に基づく国際出願を行った場合の一般的な手続の流れとして、最も適切な順序はどれか。

  • A国内移行手続→国際出願の受理→国際調査→国際公開
  • ✓国際出願の受理→国際調査→国際公開→国内移行手続
  • C国際公開→国際出願の受理→国際調査→国内移行手続
  • D国際調査→国際出願の受理→国内移行手続→国際公開

解説

PCT国際出願は、受理官庁による受理の後、国際調査機関による国際調査を経て国際公開がなされ、その後優先日から一定期間内に各指定国での国内移行手続を行うという流れをとる。

根拠特許協力条約(PCT)に基づく国際出願制度

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関係法規

弁理士法に定める弁理士の業務に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • A弁理士は、著作権の登録手続について、文化庁長官に対する代理を独占的に行う権限を有する
  • ✓弁理士は、特許、実用新案、意匠及び商標に関し、特許庁における手続について代理をすることができる
  • C弁理士は、特許権侵害訴訟において、弁護士を代理することなく単独で訴訟代理人となることができる
  • D弁理士は、特許出願の代理を行うことができるが、拒絶査定不服審判の請求代理は行うことができない

解説

弁理士は特許、実用新案、意匠及び商標に関する特許庁への手続について代理をすることができる。著作権登録手続は弁理士の専管業務ではなく、また侵害訴訟の代理は弁護士との共同代理が原則である。

根拠弁理士法(弁理士の業務範囲)

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関係法規

発明について2024年3月15日に日本国特許庁へ第一国出願を行った出願人が、パリ条約に基づく優先権を主張して外国へ出願する場合、優先権を主張できる出願期限として最も適切なものはどれか。

  • A2024年6月15日(第一国出願から3か月以内)
  • B2024年9月15日(第一国出願から6か月以内)
  • ✓2025年3月15日(第一国出願から12か月以内)
  • D2026年3月15日(第一国出願から24か月以内)

解説

パリ条約上、特許及び実用新案についての優先期間は第一国出願の日から12か月であるため、2024年3月15日の出願から12か月後である2025年3月15日が優先権主張の期限となる。

根拠パリ条約(優先権制度、特許・実用新案の優先期間)

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関係法規

特許権者が、自己の特許権を侵害する物品の輸入を阻止するため、税関に対して輸入差止めを求める場合の一般的な手続の流れとして、最も適切なものはどれか。

  • A侵害の有無の認定→税関長への輸入差止申立て→輸入差止め→認定手続の開始
  • ✓税関長への輸入差止申立て→認定手続の開始→侵害の有無の認定→輸入差止め
  • C輸入差止め→税関長への輸入差止申立て→認定手続の開始→侵害の有無の認定
  • D認定手続の開始→輸入差止め→税関長への輸入差止申立て→侵害の有無の認定

解説

特許権者はまず税関長に輸入差止めを申し立て、これを受けて認定手続が開始され、当事者の意見・証拠に基づき侵害の有無が認定された上で、侵害と認定された貨物について輸入差止めが実施される。

根拠関税法(輸入差止め申立て制度)

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関係法規

著作者Aが創作した小説について、出版社Bが著作者Aの同意を得ずに、その内容(ストーリーの結末)を改変して出版した。この行為に関する説明として最も適切なものはどれか。

  • A著作権(財産権)のうち複製権の侵害にのみ該当し、人格権の問題は生じない
  • B出版権を設定していれば、内容変更は自由に行うことができる
  • ✓著作者人格権のうち同一性保持権の侵害となり得る
  • D同一性保持権は譲渡可能な権利であるため、出版契約により当然に出版社に移転している

解説

著作者の意に反して著作物の内容を改変する行為は同一性保持権の侵害となり得る。著作者人格権は著作者の一身に専属し譲渡できないため、出版契約によって当然に出版社へ移転することはない。

根拠著作権法第20条(同一性保持権)

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関係法規

ある法人が2000年に自己の著作の名義で公表したプログラムの著作物について、その著作権の保護期間の満了に関する説明として最も適切なものはどれか。

  • ✓公表後70年を経過するまで、すなわち2070年12月31日をもって満了する
  • B創作後50年を経過するまで、すなわち2050年12月31日をもって満了する
  • C公表後50年を経過するまで、すなわち2050年12月31日をもって満了する
  • D法人の解散日から70年を経過するまで満了しない

解説

法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作権は、原則として公表後70年を経過するまで存続する。2000年公表であれば2070年12月31日の経過をもって満了する。

根拠著作権法第53条(団体名義の著作物の保護期間)

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