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出典: オリジナル想定問題(当サイト作成、実際の過去問ではありません)。公表されている出題範囲に基づく(最終更新 2026-09-27)
個人が新たに洋菓子店を開業し、店舗内でケーキを製造して店頭販売する場合に、開業前に必ず受けなければならない手続きはどれか。
- ✓保健所を通じた食品衛生法に基づく菓子製造業の営業許可の取得
- B都道府県知事への製菓衛生師名簿への登録
- C消防署への防火対象物使用開始届のみで足りる
- D税務署への開業届のみで営業を開始できる
解説
菓子を製造して販売する営業を行うには、食品衛生法に基づき都道府県知事等の許可(菓子製造業の営業許可)を受ける必要がある。防火・税務の届出は別制度であり、これらだけでは食品営業はできない。
根拠食品衛生法第55条第1項の営業許可(菓子製造業)
食品衛生法上の「食品衛生監視員」と「食品衛生管理者」の違いに関する説明として正しいものはどれか。
- A食品衛生監視員は営業者が施設に置く義務がある内部の管理担当者であり、食品衛生管理者は行政が任命する公務員である
- ✓食品衛生監視員は都道府県等が任命し施設への立入検査等を行う行政側の職員であり、食品衛生管理者は一定の営業施設に置くことが義務付けられる事業者側の管理者である
- C両者は同一の資格であり、呼び方が異なるだけで職務内容に違いはない
- D食品衛生監視員は製菓衛生師の上位資格であり、食品衛生管理者は下位資格である
解説
食品衛生監視員は都道府県知事等が任命し、営業施設への立入検査や指導を行う行政側の職員である。一方、食品衛生管理者は一定の食品を製造・加工する施設に営業者が設置を義務付けられる事業者側の担当者であり、両者は主体も職務も異なる。
根拠食品衛生法、食品衛生監視員制度及び食品衛生管理者制度
都道府県知事の指定する製菓衛生師養成施設を修了していない者が、菓子製造業に2年以上従事した実務経験により製菓衛生師試験の受験資格を得て免許を取得するまでの手順として正しい順序はどれか。
- ✓菓子製造業への従事開始→製菓衛生師試験合格→都道府県知事への免許申請→免許の交付
- B都道府県知事への免許申請→製菓衛生師試験合格→菓子製造業への従事開始→免許の交付
- C製菓衛生師試験合格→菓子製造業への従事開始→免許の交付→都道府県知事への免許申請
- D免許の交付→都道府県知事への免許申請→製菓衛生師試験合格→菓子製造業への従事開始
解説
実務経験ルートでは、まず菓子製造業に一定期間従事して受験資格を満たし、試験に合格した後、都道府県知事に免許を申請し、審査を経て免許が交付されるという順序をたどる。試験合格前に免許申請を行うことはできない。
根拠製菓衛生師法、免許の取得手続き
菓子製造業の営業許可を受けずに、自宅の台所で焼き菓子を継続的に製造し反復して販売していた者がいた場合の法的な扱いとして正しいものはどれか。
- A製菓衛生師の免許を持っていれば無許可でも適法に営業できる
- ✓許可を受けずに営業を行っていることとなり、食品衛生法上の違反に当たり得る
- C販売数量が少量であれば許可の対象外となるため問題ない
- D自宅での製造であれば営業許可の対象外である
解説
製菓衛生師の免許の有無にかかわらず、反復継続して菓子を製造・販売する営業を行う場合には食品衛生法に基づく営業許可が必要であり、無許可での営業は法違反となり得る。自宅での製造や少量販売であることは許可義務を免除する理由にはならない。
根拠食品衛生法第55条第1項の営業許可及び無許可営業に関する規定
食品表示に関する「消費期限」と「賞味期限」の違いについて正しく説明しているものはどれか。
- ✓消費期限は品質が急速に劣化しやすい食品に付され、その期限を過ぎたら食べない方がよいことを示すのに対し、賞味期限はおいしく食べられる期間の目安であり、期限を過ぎても直ちに食べられなくなるわけではない
- B消費期限と賞味期限はどちらも同じ基準で表示され、食品の種類による使い分けはない
- C賞味期限は品質が急速に劣化しやすい食品に付され、消費期限は比較的品質が保持される食品に付される
- D消費期限は製造業者が任意で表示するものであり、法令上の表示義務はない
解説
消費期限は生菓子など品質劣化が早い食品に付され、安全に食べられる期限を示す。賞味期限は品質が比較的安定した食品に付され、おいしく食べられる期限の目安であり、両者は対象食品の性質と意味が異なる。
根拠食品表示法、消費期限及び賞味期限の表示に関する規定
菓子製造業の営業許可を受けて営業している者が、施設の位置・構造設備及び業種に変更がなく、店舗の屋号のみを変更した場合に必要な手続きはどれか。
- A新たに営業許可を取得し直す必要がある
- ✓許可を受けた事項の変更届を保健所に提出すればよい
- C何ら手続きを行う必要はない
- D営業を一度廃止し、廃業届を提出した上で改めて許可を申請する
解説
施設の構造設備や業種に変更がなく屋号のみを変更する場合は、許可事項の変更届出を行えば足り、新たに許可を取り直す必要はない。
根拠食品衛生法、営業許可事項の変更届出制度
食品衛生法に基づき、菓子製造業者が製造した菓子について食品衛生上の危害が発生するおそれがあるとして自主回収を行う場合の一般的な対応の順序として正しいものはどれか。
- A都道府県知事等への回収状況の報告→自主回収の決定→回収の実施→消費者への周知
- B消費者への周知→自主回収の決定→回収の実施→都道府県知事等への届出
- C回収の実施→自主回収の決定→都道府県知事等への届出→消費者への周知
- ✓自主回収の決定→都道府県知事等への届出→消費者への周知及び回収の実施→回収状況の報告
解説
食品衛生法上のリコール情報届出制度では、事業者は自主回収を決定した後、速やかに都道府県知事等へ届出を行い、消費者への周知と回収を実施し、その後の状況を報告する。
根拠食品衛生法、食品等の自主回収に係る届出制度(リコール情報届出制度)
WHO憲章に示されている健康の定義として最も適切なものはどれか。
- ✓身体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であること
- B病気や虚弱でない状態であること
- C労働に支障のない体力を有する状態であること
- D感染症に罹患していない状態であること
解説
WHO憲章は健康を単に疾病がない状態ではなく、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態と定義している。この定義は公衆衛生学の基礎概念として重要である。
根拠公衆衛生学:健康の概念(WHO憲章における健康の定義)
冬季に洋菓子店の厨房で従業員がノロウイルスによる食中毒を予防するために徹底すべき対策として最も適切なものはどれか。
- A加熱調理を一切行わないようにする
- B厨房内の室温を常に30度以上に保つ
- C従業員に予防接種を義務付ける
- ✓調理前後の十分な手洗いと調理器具の消毒を徹底する
解説
ノロウイルスにはワクチンが存在せず、加熱不足での予防も適切でない。ノロウイルス対策として最も有効なのは手指衛生と器具消毒による感染経路の遮断である。
根拠公衆衛生学:感染症(ウイルス性食中毒)の予防対策
疾病予防は一次予防・二次予防・三次予防の3段階に分類されるが、このうち「二次予防」に該当するものとして最も適切なものはどれか。
- A生活習慣の改善による疾病の発生防止
- B予防接種の実施による疾病の発生予防
- Cリハビリテーションによる社会復帰の支援
- ✓健康診断による疾病の早期発見・早期治療
解説
一次予防は疾病の発生そのものを防ぐ対策、二次予防は早期発見・早期治療、三次予防は治療後の機能回復・社会復帰を指す。健康診断による早期発見・早期治療は二次予防に分類される。
根拠公衆衛生学:予防医学の段階(一次予防・二次予防・三次予防)
身長160cm、体重60kgの人のBMI(体格指数)として最も近い値はどれか。
- A約18.8
- ✓約23.4
- C約20.5
- D約26.0
解説
BMIは体重(kg)÷身長(m)の2乗で算出する。60÷(1.6×1.6)=60÷2.56≒23.4となり、これが最も近い数値である。
根拠公衆衛生学:健康指標(体格指数BMIの算出)
一般的な上水道の浄水処理における工程の正しい順序はどれか。
- A消毒→凝集沈殿→ろ過
- ✓凝集沈殿→ろ過→消毒
- Cろ過→消毒→凝集沈殿
- D消毒→ろ過→凝集沈殿
解説
取水した原水は、まず凝集剤により濁りの成分を沈殿させ、その後ろ過で微細な粒子を除去し、最後に塩素等による消毒を行うのが一般的な浄水処理の流れである。
根拠公衆衛生学:環境衛生(上水道の浄水処理工程)
ある年、出生数が2,000人であった地域で、生後1年未満の死亡数が4人であった場合、この年の乳児死亡率(出生千対)として正しいものはどれか。
- A0.2
- B4.0
- ✓2.0
- D20.0
解説
乳児死亡率は(乳児死亡数÷出生数)×1000で算出する。4÷2000×1000=2.0となる。
根拠公衆衛生学(人口動態統計、乳児死亡率)
医師が感染症法に基づき対象疾病の患者を診断し、保健所へ届出を行った後の一般的な対応の順序として正しいものはどれか。
- A入院勧告等の措置→医師による届出→疫学調査の実施
- B疫学調査の実施→医師による届出→入院勧告等の措置
- C医師による届出→入院勧告等の措置→疫学調査の実施
- ✓医師による届出→保健所による疫学調査の実施→必要に応じた入院勧告等の措置
解説
医師は診断後に保健所へ届出を行い、その後保健所が感染源・感染経路等を調べる疫学調査を実施し、その結果を踏まえて必要な場合に入院勧告等の措置がとられる。
根拠感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症発生時の対応手順)
小麦粉は含まれるたんぱく質の性質によりいくつかの種類に分けられるが、強力粉と薄力粉の性質の違いについて正しく説明しているものはどれか。
- ✓強力粉はグルテン含有量が多く、パンなど強い弾力を要する生地に適する。薄力粉はグルテン含有量が少なく、スポンジケーキなど軽い食感の生地に適する。
- B強力粉はグルテン含有量が少なく、スポンジケーキなど軽い食感の生地に適する。薄力粉はグルテン含有量が多く、パン生地に適する。
- C強力粉と薄力粉はグルテン含有量に差はなく、粒度の違いのみで区別される。
- D強力粉は薄力粉より灰分含有量が少ないため、生地の色が白く仕上がるという性質のみで区別される。
解説
強力粉はたんぱく質(グルテン形成能)含有量が多く、弾力のあるパン生地に適する。薄力粉はたんぱく質含有量が少なく、口当たりの軽いスポンジケーキ等の生地に適する。
根拠食品学(製菓材料学):穀類(小麦粉)の分類と性質
製菓材料として用いられる寒天とゼラチンの性質の違いに関する説明として正しいものはどれか。
- A寒天は動物由来のタンパク質を主成分とし、ゼラチンは海藻由来の多糖類を主成分とする。
- B寒天の融解温度はゼラチンより低く、常温でも容易に溶けてしまう。
- ✓寒天は海藻由来の多糖類を主成分とし常温でも安定した固さを保つが、ゼラチンは動物由来のタンパク質を主成分とし常温で溶けやすく口どけがよい。
- D寒天とゼラチンはいずれも動物の皮や骨に含まれるコラーゲンを原料とする。
解説
寒天は海藻由来の多糖類(寒天質)を主成分とし、ゼリー強度が高く常温でも溶けにくい。一方ゼラチンは動物のコラーゲン由来のタンパク質で、体温付近で溶けるため口どけがよい。
根拠食品学(製菓材料学):凝固剤(寒天・ゼラチン)の性質比較
砂糖を水に溶かして加熱していくと、温度の上昇に伴いシロップの状態が変化していく。加熱温度が低い順に「ソフトボール状態」「ハードボール状態」「ハードクラック状態」を正しく並べたものはどれか。
- Aハードクラック状態→ソフトボール状態→ハードボール状態
- ✓ソフトボール状態→ハードボール状態→ハードクラック状態
- Cハードボール状態→ハードクラック状態→ソフトボール状態
- Dハードボール状態→ソフトボール状態→ハードクラック状態
解説
砂糖シロップは加熱温度の上昇に伴い、水分の蒸発量が増えて濃度が高まり、ソフトボール状態からハードボール状態、さらに高温のハードクラック状態へと段階的に変化する。
根拠食品学(製菓材料学):砂糖の加熱による状態変化
バタークリームを作る工程で、室温の高い環境下でバターと砂糖・卵を混ぜていたところ、生地が分離してぼそぼその状態になった。この現象への対応として最も適切なものはどれか。
- ✓生地の温度が上がりすぎて乳化が崩れたため、生地を一旦冷やしてから再度撹拌し乳化を回復させる
- B分離は元に戻らないため、直ちに廃棄し新たに材料を用意する
- C砂糖の量を大幅に増やして粘度を上げることで分離を修正する
- D分離は卵の鮮度不足が原因であるため、卵だけを新しいものに交換して混ぜ直す
解説
室温が高いとバターの脂肪が過度に軟化・液状化し、水分と油分の乳化状態が崩れて分離する。冷却して脂肪を適度に固めてから再度撹拌することで乳化を回復できる。
根拠食品学(製菓材料学):油脂(バター)の乳化性とその崩壊
でんぷんに水を加えて加熱した際に生じる「糊化(アルファ化)」の説明として正しいものはどれか。
- A糊化したでんぷんを冷却・放置することで再び結晶構造に戻る現象
- ✓でんぷん粒が水と熱の作用により膨潤・崩壊し、粘性のあるコロイド状になる現象
- Cでんぷんが酵素分解によって単糖にまで分解される現象
- Dでんぷんが酸化されて着色し香ばしい風味を生じる現象
解説
糊化(アルファ化)とは、生でんぷんに水を加えて加熱することで、でんぷん粒が水を吸収して膨潤・崩壊し、粘性のあるコロイド状(糊状)になる現象をいう。
根拠食品学:炭水化物(でんぷん)の性質と糊化
洋菓子の製造に用いられるバターとマーガリンの違いに関する説明として最も適切なものはどれか。
- Aバターは植物性油脂を原料とし、マーガリンは乳脂肪を原料とする
- Bバターとマーガリンはいずれも同一の製法で作られ、原料に差はない
- ✓バターは牛乳中の乳脂肪を分離・練圧して作られ、マーガリンは主に植物性油脂を原料として作られる
- Dバターは常温で液体であり、マーガリンは常温で固体である
解説
バターは生乳から分離した乳脂肪を原料とする乳製品であり、マーガリンは植物性油脂(一部動物性油脂を含む場合もある)を主原料として加工した油脂加工品である。両者は原料と製法が明確に異なる。
根拠食品学 - 食品各論(油脂・乳製品の性質)
りんご300gを用意し、皮や芯などの廃棄率が15%であった場合、可食部の重量として最も近い値はどれか。
- A240g
- B285g
- ✓255g
- D270g
解説
可食部重量=全体重量×(1-廃棄率)で求められるため、300g×(1-0.15)=255gとなる。
根拠食品学 - 食品成分表における廃棄率と可食部の考え方
洋菓子店でシュークリームのカスタードクリームを調理した後、室温に長時間放置してから販売したところ、購入者が食後2〜3時間という短い潜伏期間で嘔吐・腹痛を発症した。この食中毒の原因として最も考えられる説明はどれか。
- Aカンピロバクターによるものであり、十分な加熱調理を行えば防止できる
- ✓黄色ブドウ球菌によるものであり、原因菌自体は加熱で死滅するが産生された毒素(エンテロトキシン)は耐熱性のため、加熱調理後も食中毒を防止できない
- Cボツリヌス菌によるものであり、密封容器入り食品に特有の食中毒である
- D腸炎ビブリオによるものであり、海産魚介類の生食が主な原因である
解説
潜伏期間が1〜5時間と短いことは黄色ブドウ球菌食中毒の特徴であり、菌が産生するエンテロトキシンは耐熱性のため加熱調理後でも失活しない。したがって食品を室温で長時間放置し菌を増殖させないことが防止の要点となる。
根拠製菓衛生師試験 食品衛生学:細菌性食中毒(黄色ブドウ球菌)
洋菓子店で自家製カスタードクリームを鶏卵を用いて調理したが加熱が不十分な工程があり、これを喫食した客が8〜48時間程度の潜伏期を経て発熱・腹痛・下痢を発症した。原因菌として最も考えられるものはどれか。
- A黄色ブドウ球菌
- Bボツリヌス菌
- C腸炎ビブリオ
- ✓サルモネラ属菌
解説
鶏卵を汚染源とし、比較的長い潜伏期間と発熱を伴う症状を示す食中毒はサルモネラ属菌による感染型食中毒の典型例であり、十分な加熱調理により防止できる。
根拠製菓衛生師試験 食品衛生学:細菌性食中毒(サルモネラ属菌)
菓子製造に使用した調理器具について、一般的に行われる洗浄・殺菌作業の正しい順序はどれか。
- A殺菌→洗浄→すすぎ→乾燥・保管
- ✓洗浄→すすぎ→殺菌→乾燥・保管
- Cすすぎ→乾燥→洗浄→殺菌
- D乾燥・保管→洗浄→すすぎ→殺菌
解説
器具に付着した汚れを先に洗浄で除去し、洗剤成分を十分にすすいで洗い流した後に殺菌を行い、最後に乾燥・保管するのが一般的な衛生管理の手順である。汚れが残った状態で殺菌を行うと殺菌効果が十分に発揮されない。
根拠製菓衛生師試験 食品衛生学:器具・容器の衛生管理
食品の衛生管理における「殺菌」「滅菌」「消毒」の違いに関する説明として正しいものはどれか。
- ✓滅菌は対象物中のすべての微生物を死滅・除去することを指し、消毒は病原微生物を害のない程度まで減らすことを指す
- B殺菌と滅菌は完全に同一の概念であり、消毒はそれよりも強い効果を持つ処理である
- C消毒は対象物中のすべての微生物を完全に死滅させることを指し、滅菌は一部の微生物のみを減らすことを指す
- D殺菌は微生物を死滅させる処理を全く含まない用語である
解説
滅菌はすべての微生物(芽胞を含む)を死滅・除去することを意味する最も強い処理であり、消毒は病原微生物を人に害を及ぼさない程度まで減少させることを意味し、必ずしも全滅を意味しない点が両者の違いである。
根拠製菓衛生師試験 食品衛生学:殺菌・滅菌・消毒の定義
赤身魚(マグロ、サバ等)やその加工品を室温で長時間放置した際に生成され、これを摂取すると顔面紅潮・頭痛・じんましん様の症状を引き起こす原因物質として正しいものはどれか。
- Aアフラトキシン
- Bテトロドトキシン
- ✓ヒスタミン
- Dソラニン
解説
赤身魚に多く含まれるヒスチジンが細菌の作用によりヒスタミンに変換されることで発生する化学性食中毒であり、加熱してもヒスタミンは分解されにくいため、鮮度管理と低温保存が重要である。
根拠製菓衛生師試験 食品衛生学:化学性食中毒(ヒスタミン)
ある洋菓子店で、密封容器に入れた自家製の芋あん(さつまいもペースト)を常温で長期間保存していたところ、容器が膨張していることに気づいた。このような膨張がみられた食品を喫食した場合に特に注意すべき食中毒菌として最も適切なものはどれか。
- A腸炎ビブリオ
- ✓ボツリヌス菌
- C黄色ブドウ球菌
- Dサルモネラ属菌
解説
ボツリヌス菌は嫌気性の芽胞形成菌で、密封・脱気された容器内でも増殖しガスを産生するため容器の膨張を引き起こす。産生される神経毒素により、麻痺やめまい・複視などの神経症状を呈するのが特徴である。
根拠食品衛生学 - 細菌性食中毒(毒素型:ボツリヌス菌)
じゃがいもを用いた芋菓子を製造する際、芽の部分や皮の緑色に変色した部分を十分に取り除かずに使用した場合、喫食者に食中毒症状を引き起こすおそれがある原因物質として最も適切なものはどれか。
- Aテトロドトキシン
- Bアフラトキシン
- Cヒスタミン
- ✓ソラニン
解説
じゃがいもの芽や緑変した皮の部分にはソラニン・チャコニンなどの天然毒素が含まれ、これを摂取すると腹痛、嘔吐、めまいなどの中毒症状を起こすことがある。
根拠食品衛生学 - 自然毒食中毒(植物性自然毒)
製菓工場で夜間勤務が続き、精白米中心の食事を数か月間続けていた従業員に、下肢のしびれ感、むくみ、倦怠感が現れた。この症状の原因として最も考えられる栄養素の欠乏はどれか。
- ✓ビタミンB1
- B鉄
- CビタミンC
- DビタミンA
解説
ビタミンB1は糖質代謝に不可欠な水溶性ビタミンであり、精製された米を主食とする食事では不足しやすく、欠乏すると脚気(末梢神経障害、むくみ、倦怠感)を引き起こす。
根拠栄養学-ビタミンの機能と欠乏症(ビタミンB1と脚気)
高齢者が乳製品や小魚をほとんど摂取せず、日光を浴びる機会も少ない生活を続けたところ、骨密度の低下がみられた。この状態に関連が深い栄養素の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- A鉄とビタミンC
- ✓カルシウムとビタミンD
- Cナトリウムとカリウム
- Dたんぱく質とビタミンB12
解説
カルシウムは骨の主要な構成成分であり、ビタミンDは腸管からのカルシウム吸収を促進し皮膚で日光により生成されるため、両者の不足は骨密度低下につながる。
根拠栄養学-無機質(カルシウム)とビタミンDの機能・欠乏症
ある食品にナトリウムが800mg含まれている場合、この食品の食塩相当量として最も近いものはどれか(食塩相当量(g)=ナトリウム量(mg)×2.54÷1000として計算する)。
- A約0.8g
- B約3.2g
- C約1.3g
- ✓約2.0g
解説
800mg×2.54÷1000=2.032gとなり、最も近い値は約2.0gである。
根拠栄養学-食塩相当量(ナトリウム量からの換算)
絶食状態が続いた場合、体内のエネルギー源として利用される順序として正しいものはどれか。
- A体脂肪→たんぱく質→グリコーゲン
- ✓グリコーゲン→体脂肪→たんぱく質
- Cたんぱく質→グリコーゲン→体脂肪
- Dグリコーゲン→たんぱく質→体脂肪
解説
絶食時には、まず肝臓・筋肉に貯蔵されたグリコーゲンが優先的に消費され、次に体脂肪が分解され、それでも不足すると筋肉などのたんぱく質が分解されてエネルギー源として使われる。
根拠栄養学-エネルギー代謝(絶食時の栄養素利用順序)
必須アミノ酸と非必須アミノ酸の違いに関する説明として正しいものはどれか。
- A非必須アミノ酸は人体を構成するたんぱく質には利用されない
- B必須アミノ酸は炭水化物からのみ摂取できる
- C非必須アミノ酸はすべて動物性食品にのみ含まれる
- ✓必須アミノ酸は体内で合成できない、または合成量が不十分であるため食事から摂取する必要がある
解説
必須アミノ酸は体内で全く合成できない、または合成量が生理的に必要な量に満たないため、食事から摂取しなければならないアミノ酸である。一方、非必須アミノ酸は体内で合成可能であるが、人体のたんぱく質構成に利用される点は必須アミノ酸と同様である。
根拠栄養学-たんぱく質(アミノ酸の分類)
でんぷんと食物繊維はいずれも多糖類に分類されるが、両者の栄養学的な違いに関する説明として正しいものはどれか。
- A食物繊維はヒトの消化酵素で分解されエネルギー源となるが、でんぷんは分解されない。
- Bでんぷんも食物繊維もヒトの消化酵素で完全に分解されエネルギー源となる。
- ✓でんぷんはヒトの消化酵素で分解されエネルギー源となるが、食物繊維はヒトの消化酵素でほとんど分解されない。
- Dでんぷんも食物繊維もヒトの消化酵素では全く分解されない。
解説
でんぷんはアミラーゼ等の消化酵素で分解されブドウ糖としてエネルギー源になるが、食物繊維はヒトの消化酵素では分解されにくく、大腸まで到達して腸内環境の調整などに働く。両者は同じ多糖類でも消化性が大きく異なる。
根拠製菓衛生師試験 栄養学(炭水化物・食物繊維の分類と消化性)
ある焼き菓子1個にたんぱく質5g、脂質15g、炭水化物40gが含まれている場合、この焼き菓子のエネルギーのうち脂質が占める割合(エネルギー比率)として最も近いものはどれか(たんぱく質4kcal/g、脂質9kcal/g、炭水化物4kcal/gとして計算する)。
- A約25%
- B約33%
- C約51%
- ✓約43%
解説
たんぱく質20kcal、脂質135kcal、炭水化物160kcalで合計315kcalとなり、脂質エネルギー比率は135÷315≒42.9%で約43%が最も近い。
根拠製菓衛生師試験 栄養学(エネルギー産生栄養素バランスの計算)
食パンなどの発酵パン生地の製造における一般的な工程の順序として正しいものはどれか。
- ✓ミキシング→一次発酵→分割・丸め→ベンチタイム→成形→二次発酵→焼成
- Bミキシング→分割・丸め→一次発酵→成形→ベンチタイム→二次発酵→焼成
- Cミキシング→一次発酵→成形→分割・丸め→ベンチタイム→二次発酵→焼成
- Dミキシング→ベンチタイム→一次発酵→分割・丸め→成形→二次発酵→焼成
解説
パン生地はミキシング後に一次発酵でグルテン組織を熟成させ、分割・丸めの後にベンチタイムで生地を休ませてから成形し、二次発酵を経て焼成する。この順序を入れ替えるとグルテンの伸展や発酵が不十分になり、良好な内相が得られない。
根拠製菓理論及び実技(製パン理論・工程管理)
製菓に用いる「ベーキングパウダー」の説明として最も適切なものはどれか。
- A生地中のたんぱく質を分解して膨化させる酵素製剤である
- B天然酵母を乾燥させた製剤であり、糖を分解してアルコール発酵を行う
- ✓重曹を基剤とし、酸性剤等を配合した化学膨張剤であり、水分や加熱により炭酸ガスを発生させて生地を膨化させる
- D卵白を乾燥させた粉末であり、気泡性を利用して生地を膨化させることを目的とする
解説
ベーキングパウダーは重曹(炭酸水素ナトリウム)に酸性剤や遮断剤(でん粉等)を配合した化学膨張剤であり、水分と加熱の作用で炭酸ガスを発生させて生地を膨化させる。イーストのような生物的発酵とは仕組みが異なる。
根拠製菓理論及び実技(膨化剤の種類と性質)
生クリーム250mLを泡立てたところ、泡立て後の体積が400mLになった。この場合のオーバーラン率として最も近いものはどれか。
- ✓60%
- B40%
- C160%
- D37.5%
解説
オーバーラン率は(泡立て後の体積-泡立て前の体積)÷泡立て前の体積×100で求める。(400-250)÷250×100=60%となる。
根拠製菓理論及び実技(生クリームの起泡性とオーバーラン)
寒天を用いた練り羊羹の一般的な製造工程の順序として正しいものはどれか。
- A砂糖を加える→寒天を水で戻す→煮溶かす→餡を加えて煮詰める→型に流して冷やし固める
- B餡を加えて煮詰める→寒天を水で戻す→煮溶かす→砂糖を加える→型に流して冷やし固める
- ✓寒天を水で戻す→煮溶かす→砂糖を加える→餡を加えて煮詰める→型に流して冷やし固める
- D型に流して冷やし固める→寒天を水で戻す→煮溶かす→砂糖を加える→餡を加えて煮詰める
解説
練り羊羹は寒天を水で十分に戻してから加熱して煮溶かし、砂糖を加えて溶解させた後に餡を加えて煮詰め、最後に型に流し込んで冷やし固めるのが一般的な工程である。
根拠製菓理論及び実技(和菓子製造理論・寒天菓子の製法)
パイ生地を作る際、小麦粉300gに対してバターを50%の割合で配合する場合、必要なバターの量として正しいものはどれか。
- ✓150g
- B100g
- C200g
- D300g
解説
バターの配合量は小麦粉重量に配合割合を掛けて求める。300g×0.5=150gとなる。
根拠製菓理論及び実技(製菓配合計算・ベーカーズパーセント)
洋菓子店でシュー生地を焼成した際、オーブンの温度設定を通常より低くし、さらに焼成中に何度もオーブンを開けて確認したところ、シューが十分に膨らまず扁平な仕上がりになった。この現象の主な原因として最も適切なものはどれか。
- A生地中の油脂が不足していたため、気泡が安定しなかった
- B卵の量が多すぎたため、グルテンが過剰に形成されたため
- C薄力粉ではなく強力粉を使用したため、生地が硬くなりすぎたため
- ✓生地中の水分が急速に気化して発生する水蒸気圧が不十分となり、生地の構造が固まる前に膨化力が失われたため
解説
シュー生地は加熱時に生地内の水分が水蒸気となり、その圧力で内部を膨化させる。オーブン温度が低くドアの開閉で温度が下がると、生地表層が固まる前に十分な水蒸気圧が得られず膨化不足となる。
根拠製菓理論及び実技-膨化の仕組み(シュー生地)
果物を使ったフルーツゼリーを、ペクチンを用いて製造したところ、糖度を通常より大幅に低く設定したため、十分に固まらなかった。この現象の主な原因として最も適切なものはどれか。
- Aペクチンは低温でしか作用しないため、加熱時間が不足していた
- ✓ペクチンのゲル化には一定以上の糖度と酸度が必要であり、糖度不足によりゲル形成が不十分となった
- Cペクチンは動物性たんぱく質であり、植物性の果汁と反応しなかった
- Dペクチンは金属イオンが存在しないとゲル化しないため
解説
高メトキシルペクチンのゲル化には一定濃度以上の糖度と酸性条件が必要であり、糖度が不足すると分子間の網目構造が十分に形成されずゲル化しない。
根拠製菓理論及び実技-ゲル化剤(ペクチン)の性質